受付嬢は岩本担 (ページ16)

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＃１６ページ16

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”明日の夜、空けといて。”

昨日の夜、突然届いた目黒さんからのメッセージ。

ほんと、いきなりだなぁ…なんて思いながらも、

しっかりと予定を空けてしまう私はかなり単純な女だと思う。

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仕事が終わり、スマホを確認すると

”20時に事務所の裏口集合ね。”

そんなメッセージが届いていた。

時計を見ると、時刻は19時半。

約束の時間まで、あと30分ある。

家に帰るまでの余裕はないし、近くのカフェで時間を潰そうと会社を出た。

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苦いコーヒーは飲めないから、キャラメルラテを注文して空いている席に座る。

…不思議だ。

岩本さんとの食事の時は、死にそうなくらい緊張していたのに

目黒さんが相手だとびっくりするくらい冷静でいられる。

これが、推しの力か…なんて呑気なことを考えていた。

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目「お疲れ。」

「お疲れ様です。」

約束の時間になり、会社の裏口へと向かうとそこには既に目黒さんがいた。

目「お腹空いてる？」

「ぼちぼちですかね。」

目「とりあえず、飯行こ。」

そう言って、目黒さんはスタスタと歩き出し、自身の愛車の助手席のドアを開けた。

目「どーぞ。」

「え、いや、助手席なんて乗れません。」

目「いいから、乗って。腹減って死にそう。」

そんなことを言われ、私は渋々助手席にお邪魔する。

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「ていうか、SnowManの皆さんてみんな紳士ですね。」

目「そ？」

「岩本さんも、ドア開けてくれました。」

目「へぇ、」

返ってきた返事は、いつにも増して素っ気なくて

ふと目黒さんの方を向いたら綺麗な瞳と目が合った。

目「俺と一緒にいんのに、他の男の話ししなくていいから。」

私の目を真っ直ぐと見つめてそう言って、シートベルトを着けて車を走らせる目黒さん。

目黒さんがどういうつもりでその言葉を言ったのかは分からなかったけど、

私の心臓はうるさいくらいに早く動いていた。

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