受付嬢は岩本担 (ページ15)

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＃１５ページ15

目黒side

目「岩本くんも、嬉しそうに話してたよ。メンバーに。」

「そ、そうなんですね…//」

真っ赤にした顔を、両手で覆うAちゃんのその姿を見て

目「…ねぇ、俺ともしよーよ。デート。」

そんな言葉が口から出ていた。

・

「…へ？」

目「だーかーらー、俺ともデートしよって言ってんの。」

「何を、言ってるんですか？」

俺のその言葉に、困惑の表情を浮かべるAちゃん。

目「岩本くんとはいいのに、俺はダメなの？」

「いや、あれはだって、綾さんが勝手に…」

そんなAちゃんの言葉を無視して、右手に握られていたAちゃんのスマホを奪う。

「あっ！ちょっと、何するんですか！」

通話画面を開き、そこに自分の電話番号を入力して俺のスマホへワンコール。

目「俺の連絡先、登録しといて。」

「なに勝手にやってるんですか。」

目「連絡するから、またね。」

収録開始時間が迫っていたこともあり、俺は足早にその場を後にする。

目「…なにやってんだ、俺。」

つい数分前の自分の行動を思い返して、思わずそんな独り言を呟いた。

・

Aちゃんは岩本くん推しで、岩本くんも喜んでるならそれでいいはずなのに。

あの二人が徐々に仲を深めていっていることが気に入らない。

・

だから、岩本くんばかりに目を向けているAちゃんのその姿に

意味もなくイラついて、、、

つい、あんな行動を…。

目「意味、わかんねぇ、、、」

そんな俺に虚しい独り言は、快晴の空の下へと消えていった。

・