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岩「Aちゃん、今日仕事何時に終わる?」
「…どうしてですか?」
岩「決まってるじゃん。ご飯のお誘い。」
「…あの、何度もお伝えしている通り「19時には上がる予定ですので、その後はお好きに。」
ばっと、勢いよく隣に座る綾さんを見ると
涼しげな笑顔で岩本さんにそう伝えている。
「ちょっ、綾さん!なに勝手に…」
岩「19時ね。りょーかい。じゃあ、時間になったら裏口で待ってるね。」
あれよあれよと話は進んでいき、断る隙も与えられないまま気付けば岩本さんはその場から消えていた。
「ちょっと綾さん!なに考えてるんですか?!推しとのご飯なんて、私行けません!心臓保たない!」
綾「ご飯くらい、別にいいじゃない。減るもんじゃないんだし。それに、こうでもしないとあんた、一生 彼の誘い断り続けるでしょ?」
「そんなの、不憫で見てられないわ。」
そう言いながら、キーボードを華麗なタッチで操作する綾さん。
そんなわけで、ほぼ強制的に推しとの食事に行くことになってしまった私。
定時まで残り約3時間・・・
当然、緊張しすぎて仕事なんて手につくはずもない。
「ちょっと、頭冷やしてきます…」
綾さんにそう告げて席を立ち、非常階段の扉を開けて屋上へと向かう。
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静かな非常階段には、私のヒールの音だけが響いていた。
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時計ウサギ(プロフ) - オリジナルフラグ立ってますよ〜! (1月9日 9時) (レス) id: 80344cfbe1 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ぱるる | 作成日時:2024年1月9日 0時