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受付嬢・・・
「企業の顔」とも言われるほど、その企業の印象を左右する存在。
ましてや、こんな大企業の会社の受付嬢ともなれば求められる質もかなり高いわけで…。
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それなのに、なぜこんなにも平々凡々な私が採用されたのか未だによく分からない。
大学を卒業後、特にやりたい事もなかった私は
たまたま見つけた某タレント事務所の受付の仕事に応募することにした。
「受かるわけないよなぁ…笑」
なんて、半ば諦めモードに突入していた私に届いた「合格通知」。
受付嬢なんて、いかにも上品そうな仕事を今まで経験しているわけもなく。
入社当時は、仕事を覚えるまでかなり苦労した。
そんな私を、今日まで育てあげてくれたのは
隣に座る5歳年上の綾さん。
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綾さんは、どんな時でも冷静沈着に物事を適切に対処できる、いわば「しごでき女性」。
そんな綾さんと、この会社で受付嬢を務めて早3年。
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最近の私の楽しみといえば・・・
「綾さん綾さんっ!見て!来ましたよ!」
綾「うるさい…。そんな騒がなくても、ちゃんと見えてるから。」
ウィーン、と開く自動ドア。そこに、姿を現したのは…
阿「おはようございます。」
渡「おざーす。」
深「おはようございまーす。」
今をときめくスーパーアイドル、SnouManである。
ぞろぞろと、メンバーが事務所入りする中、一番最後に入ってきたのは
照「おはようございます。」
しっかりと、こちらに目線を向けて挨拶をする彼の名は、SnowManの絶対的リーダー岩本照さん。
「おはようございます。」
綾「おはようございます。」
私と綾さんも、軽く会釈をして挨拶を返す。
「綾さん…今日も、私の推しは尊いですっ…」
綾「はいはい。もうそれ、聞き飽きたから。てか、もう何度もお会いしてるんだから、いい加減慣れたら?平静を装ってるつもりかもしれないけど、隠しきれてないからね?」
「そんなこと言ったって、推しを目の前にして冷静でなんていられません!」
綾「そう。まあ、仕事に支障をきたさない程度に推し活する分にはいいんじゃない?」
「もちろんです!」
そう。私は、根っからの岩本照推しなのである。
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時計ウサギ(プロフ) - オリジナルフラグ立ってますよ〜! (1月9日 9時) (レス) id: 80344cfbe1 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ぱるる | 作成日時:2024年1月9日 0時