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「おやおや寄り道ですか?感心しませんねえ」
『ふふ、お兄さんこそ本職にも就かないでアルバイト?半分無職みたいなものだね。ニートは社会のゴミだよ?』
コナンは目の前のばちばちと火花を立てる2人を呆然と見ていた。放課後、歩美の町を案内してあげよう、という提案により、転校生であるAを連れて喫茶ポアロへ向かったはいい。いいのだが、そこで鉢合わせた安室透とAが、顔を合わせるなり冒頭の会話に戻った。
「あとでお話しましょうね、シ、…」
『お兄さん小学生相手にナンパなんて勇気があるね。おてて後ろに回す覚悟あるんだ。
そうそう、ついでに教えたげるよ、わたし東江A。転校してきたばっかなんだ、やさしくしてね、……透お兄さん』
シ、と言いかけたそれに、コナンは目ざとく気付き、ぐるぐると頭を回し始める。隣で元太がパンケーキを頬張りながらそういえばよ、と未だ言い争っている二人へ声をかけた。
「安室の兄ちゃんとAは知り合いなのかよ?」
「『いいえ、全然』」
元太の質問に対し、一言一句違えずにぴったりと言葉を重ねた二人。顔を見合せ、にこりと微笑みあった後、ちょっと失礼します、とAを連れて安室がキッチン裏に入っていった。
「シー、こんなところで何してるんですか」
『別に私がどこで何してようと勝手だよ。わたしは今この町の小学生。喫茶店に行くくらいふつうだよ。
バーボンこそ、何してるの?
ああいや、透お兄さん?笑』
「本当に人の神経を逆撫でるのが上手ですね、君は…」
真っ赤なランドセルにつけた防犯ブザーをからりと揺らしながら、からかうように笑い、シードルはバーボンを透お兄さん、と呼んだ。
バーボンは青筋を立てながら、手元にベレッタがないことを悔やむ。しばらく睨みつけていたが、怪しまれすぎてもな、とAを席に案内した。
「やっぱり二人は知り合いなんだね」
席に座るなり、コナンが目を鋭くしてそう言った。Aが首を傾げてやれば、コナンはふ、と笑いながら話し出す。
「だって初対面にしては距離が近すぎるし、……どうして、安室さんの下の名前が"透"だってわかったの?」
オレンジジュースの氷がからんと音を立てた。
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閲覧、評価、コメント、お気に入り等ありがとうございます、雑ではありますが、コナン風の絵柄で夢主ちゃん描かせて頂きました!
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ロン(プロフ) - めちゃくちゃ好きです!最近で1番ハマってます!夢主ちゃんかわいい (9月30日 22時) (レス) @page8 id: 40ab8ae48d (このIDを非表示/違反報告)
泉 - 夢主が好き💚 (9月22日 21時) (レス) @page3 id: 5bd30ec6cb (このIDを非表示/違反報告)
たぬきそば - どストライクすぎてドッペルゲンガーなんじゃないかと思った...。好きです...。 (9月21日 1時) (レス) @page2 id: b27f53e27a (このIDを非表示/違反報告)
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