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君の存在の価値 ページ13






違う、まさか、と七海は息を飲んだ。休憩がてら、と飲み物を買いに立ち寄ったら、そこに居た後ろ姿に息が詰まった。



七晴(ななせ)先輩、?」



そんなはずがないんだ、だってもう、あの人はいないんだから。そうは思っても、目の前のその人は確かに七晴(ななせ)のような気がしたのだ。



「え、だって貴女、亡くなって」



振り向かれたその顔を見てまた苦しくなる。どこかあどけなく、儚く、どこまでも明るく、優しい瞳は紛れもなく七晴(ななせ)だった。はずだったのに、その瞳は切なげに伏せられてしまって、目の前の七晴(ななせ)は七海に缶コーヒーを押し付けて足早に立ち去ってしまった。




「────七海」




記憶の中の七晴(ななせ)は、いつも確かに自分の名前を呼んでいる。底抜けの明るさに、照らされて、あの人がいたから。




「見て七海!これ私の妹、もうめっちゃ可愛いでしょ」


「──変わらなくないですか」


「はあ!?七海にはこの可愛さがわかんないの!?…いやまあ……双子だし、まあそっかあ。

……いつか話す機会作るからさ、話してみて!私の妹、私そっくりで可愛くて優しくて……私の何倍も、眩しいからさ」




妹。思い出した記憶から導き出された答えに、七海は自分の発した先程のそれがどれだけの苦しさを乗せていたのかを理解した。しかしもう遅く、先程の少女は見当たらない。




名前、名前は、確か。




「呪術師やってる理由〜?……Aのそばに居たくてやってるんだ私。」




そうだ、Aさん。




冷めきった缶コーヒー。ブラックコーヒーだ。なんで寄越したのかは分からないが、とにかくどうにかしなければ、と七海は靴を高専内に向けた。









『っ、は、』



つい、逃げ出してしまった。びっくりさせただろうな。後輩?先輩?分からないが、あれ以上聞きたくなかった。



わたしはわたしでいることを、やっと理解し始めたのに。なんで逃げ出したんだよ、なあ。




「なんだあの子とは違うのか」「七晴(ななせ)じゃない」「なんでお前なんだ」そんなふうに思われるのが、怖くてたまらないからだ。




『…結局、なんも、変われてないじゃんばあか』





我ながら笑えてくる。弱いまんまの芹谷Aは健在らしいなあって。廊下の壁に背を預けてそのままずるずると座り込んだ。












───────────────────
【急募】理子ちゃん、夏油及び灰原を救済するか、原作通りに行くか
(もう少ししたら歌姫と任務→星漿体→夏油と進めます)

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nono(プロフ) - 救済してほしいです!更新待ってます! (10月28日 13時) (レス) @page13 id: 9ef243ee9f (このIDを非表示/違反報告)
カリフラワー - 好きです!!!救済してほしいです!更新を楽しみに生きます!! (10月1日 17時) (レス) @page13 id: f9715fa0cb (このIDを非表示/違反報告)
にゃんこ - 救済してほしい! (9月10日 18時) (レス) @page13 id: 23ef5c5b40 (このIDを非表示/違反報告)
ねこねこさん - 普通ならバーカっていうところをばあかって言ってるの可愛すぎる!更新待ってます! (8月17日 23時) (レス) @page13 id: ecfb4bc453 (このIDを非表示/違反報告)
愛実 - 救済してほしいです…!!めっちゃ好きです更新頑張ってください!!! (8月17日 20時) (レス) @page13 id: e769ed5532 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:はく | 作者ホームページ:無いっス。  
作成日時:2023年8月13日 12時

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