#8 ページ8
BH side
あがって部屋の前に着いたが
一向にドアに手を出さないA。
一歩後ろに立っている俺。
寒さのせいなんかじゃない。
恐怖で震えている。
きっとこのドアの向こうにいるんだ。
彼女をこんなにボロボロにした彼が。
右手を握って
「大丈夫、さっき魔法かけたから。ね？
ほら、お揃い。大丈夫だよ
俺も頑張れたから」
そう言うと少し安心したのか
表情が緩んだ。
パッと手を離してまた後ろに一歩引く。
ガチャ
彼女がドアを開けると
ドタドタドタっとリビングから
走ってくる男の人。
「どこ行ってた！」
その声にビクッと震える肩。
とっさにAの腕を引いて
自分の後ろに隠して睨んだ。
すると男は少ししまった、
という顔をしてまた平然と続けた。
「A？どうした？
ほら、おかえり。」
さっきとはまるで別人のように
優しい声で優しい顔つきでいった。
ギュウッと手を握りしめて
彼女が俺の横に並んだ。
「話さなくちゃいけないことがある。」
「なに？…この男と付き合うわけ？」
「ベッキョナはそんな…」
「僕はいとこです。
Aヌナの、いとこ。」
彼女の言葉を遮って言った。
彼女は目を丸くしてたけど、
話を続けた。
「そ、そうだよ。いとこ。
あのね、別れてほしいの。
もううんざりなの。
痛いのも、怖いのも辛いのも
もううんざり。」
「俺と別れてどこに住むつもり？」
「後から考える。」
「家決まるまでここにいれば？」
「それ…は…」
「無理です。」
「なんだよお前いとこかなんか
しらねーけどちょくちょく
出てくんじゃねーよ」
「ちょ、やめて！」
「Aヌナをこんなにボロボロにして
面白かったですか？楽しかったですか？
家が決まるまでは僕と生活します。
ヌナの家具などは後から
くるので置いておいてください。
ほら、ヌナ、荷物まとめてきて。」
背中をぽんとすると心配そうに、
「でも…」
大丈夫だから、そう意味を込めて
うなづくと戸惑いながら家に入った。
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ニコ(プロフ) - ハニさん» ハニ様、コメントご感想ありがとうございます！またご指摘いただきました点改善させていただきました（ ｉ _ ｉ ）申し訳ないです非公開になっていてただいま急いで公開致しました！がんばってベクちゃん研究いたします！ありがとうございますした！ (2016年2月26日 11時) (
レス) id: dacf9567ae (このIDを非表示/違反報告)
ハニ(プロフ) - →初めての投稿ですみません；；もし間のお話があるならぜひ読みたいです！！次回作も楽しみにしてますね…！！(べくちゃんもっともっと読みたいです(^^●) (2016年2月26日 11時) (レス) id: cf0495d123 (このIDを非表示/違反報告)
ハニ(プロフ) - こんにちは！はじめまして。まずはお疲れ様です；；いつも楽しみにしていました。終わるのは寂しいですが、べくちゃんをもっともっと好きになりました；；！お話の番号が39から43が抜けているのですが、番号のつけ間違いでしょうか？；；→ (2016年2月26日 11時) (レス) id: cf0495d123 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：にこ
| 作成日時：2016年2月22日 0時
