#17 ページ17
だいたい付き合っても無いのに
おかしな話だった。
でも今の私には行くあてもなくて
そんな自分が情けなかった。
絶対に明日家を見つけよう。
そう決めて晩御飯の用意に取り掛かる。
ベクの分はラップして置いておこう。
そう思って料理を進めて、
明日の朝の分、お昼のお弁当の
おかずなどまとめて作っていると
あっという間に時間が過ぎた。
「もうこんな時間か…」
ご飯食べてお風呂はいって
寝たいところだが、
あるじが起きてない家の
お風呂を使うのは抵抗あるし
これだけの食事を
1人で食べるご飯も味気ない。
仕方なく荷物の整理として
まとめていたら、
控えめにガチャっとドアが開いた。
まとめている手を止めて
その方を見ると
ベクは大きく目を見開いてこちらに
走ってきた。
そしてソファに座ってる私に
「ごめん！ごめん…
行かないで…！！」
わたわたしてるベクになぜか
私も焦ってしまって
「え！？なに！？なにが！？」
「さっきはまともに話も聞かずに…
子供っぽくてごめん…
でも…出て行かないで！！」
「…フフッ」
あまりに必死のベクの姿が
おかしくてつい笑ってしまった
「ごめんね、ベク
出て行けって言われても
今すぐには出て行けないや…」
家が決まらないと明日も
出て行けないかもしれない。
ソファから立って
「私こそ、散々迷惑かけて
お世話してもらってるのに
気分悪くさせちゃって、
ごめんなさい。」
そう言って頭を下げた。
ベクはそんな私の肩に手を置いて
起き上がらせた。
「気分悪くしたって言うか…
嫉妬…した。」
「へ？」
顔を見上げるとベクは
あさっての方向を向いている
見上げている事に気付いたのか
ゆっくりと私に視線を移した。
チャニョルくんの隣だからこそ
少し小柄に見えるけど
私を見る目は上から降り注がれて
胸がドキドキ高鳴ってる
「…なーんてな！！
お！なに！？
晩御飯出来てんじゃん！！」
「…え？あ！うん！！そう！！
ハンバーグ、あっためなおすね！」
数日前まで違う男と
住んでいた女が
年下の家に転がり込んで
お世話してくれてるだけでも
ありがたい話なのに
数分前の私はなにを期待したのか。
虫が良すぎる展開なんて
あるわけが無い。
そう心に言い聞かせた。
…てことは
数分前の私は
''虫が良すぎる展開''を期待していた？
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 633人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を含むプレイリスト 
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
ニコ(プロフ) - ハニさん» ハニ様、コメントご感想ありがとうございます！またご指摘いただきました点改善させていただきました（ ｉ _ ｉ ）申し訳ないです非公開になっていてただいま急いで公開致しました！がんばってベクちゃん研究いたします！ありがとうございますした！ (2016年2月26日 11時) (
レス) id: dacf9567ae (このIDを非表示/違反報告)
ハニ(プロフ) - →初めての投稿ですみません；；もし間のお話があるならぜひ読みたいです！！次回作も楽しみにしてますね…！！(べくちゃんもっともっと読みたいです(^^●) (2016年2月26日 11時) (レス) id: cf0495d123 (このIDを非表示/違反報告)
ハニ(プロフ) - こんにちは！はじめまして。まずはお疲れ様です；；いつも楽しみにしていました。終わるのは寂しいですが、べくちゃんをもっともっと好きになりました；；！お話の番号が39から43が抜けているのですが、番号のつけ間違いでしょうか？；；→ (2016年2月26日 11時) (レス) id: cf0495d123 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：にこ
| 作成日時：2016年2月22日 0時
