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「いろいろあったんやなぁ、西条さんは」
智洋くんは、手で目をこすって私に言った。
「うん、そうだね。もう５年も経つんだぁ」
ふと、目線を窓の外に移せば、あの日みたくらい綺麗に桜が咲いていた。
智洋くんはくしゃって笑って、「綺麗やなぁ」って呟いた。
そんな姿に、またのんちゃんとの思い出がよみがえってきて、胸がギュッてしまった。
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「あ、そうや。西条さん」
思いついたようにこちらをみた智洋くんは、のんちゃんみたいに甘さを含んだ笑顔で続ける。
「結婚おめでとうございます」
「ありがとう」
だから私も、これ以上ないくらいの笑顔で返すんだ。
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幸せってきっと、笑顔でできているんだね。
のんちゃんはそのことを知ってたのかな。
だから私に、「泣かないで、笑って？」って言ってくれたのかな。
「西条さん。外の空気吸いたい」
「わかった。お花も咲いてるし、外出てみようか」
智洋くんの乗った車椅子を押して、病院の廊下を静かに歩いた。
廊下の脇にある自動販売機に、ふと目がいってしまうのは、きっと私の癖で。
「いっつも見とったのって、もしかしていちごミルクやったん？」
いちごミルクを見るたびに、のんちゃんを思い出して。
最初は苦しかったけど、今ではもう安心感すら湧いてくるんだ。
「ふふっ、のんちゃんは私のこと見てくれてるかな？」
「おん。きっと見とるよ。すごい想いあっとったんやろ？」
そしてまた、智洋くんと一緒に笑って、車椅子のハンドルを握りなおした。
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えぇふぇす(プロフ) - ちぃさん» ありがとうございます。まだそんなにお話は書いていませんし、私の代表作は今のところこれです笑笑。今年はあまり更新できそうにないですけど、どうにか頑張ろうと思います！ご愛読ありがとうございました。 (2018年6月21日 22時) (
レス) id: 298ecf02a2 (このIDを非表示/違反報告)
ちぃ(プロフ) - 2日かけて一気に読ませていただきました。後半は涙が止まりませんでした。夢小説で涙を流したのは初めてだったので、自分でもびっくりしています(笑)時間がある時に他の作品も読んでみます！ (2018年6月19日 1時) (レス) id: 43edfcd303 (このIDを非表示/違反報告)
えぇふぇす(プロフ) - 虹色ジャスミン????????さん» ご愛読ありがとうございました！感動してくださって、本当に嬉しいです！ぜひほかの作品も、よろしくお願いします！ (2018年5月6日 20時) (レス) id: 298ecf02a2 (このIDを非表示/違反報告)
虹色ジャスミン????????(プロフ) - 泣かないで笑って？読ませていただきました！すごく感動して、涙が止まりませんでした！また、機会があれば書いてくれると嬉しいです！ (2018年5月6日 10時) (レス) id: e174304866 (このIDを非表示/違反報告)
えぇふぇす(プロフ) - 369さん» 私なんかの作品に涙してくれるとは、本当にありがたいです！病系については他のお話は考えてないのですが、機会がありましたら書かせていただきます！他の作品もよろしくお願いします！ (2018年5月4日 20時) (レス) id: 298ecf02a2 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：えぇふぇす | 作成日時：2018年4月2日 22時
