泣かないで、笑って？（桃） (ページ37)

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周りの人がざわざわとどよめく。

私も目立ち過ぎてしまったと後悔。

そんな三人の中で起きる沈黙。

最初に破ったのは、大毅だった。

「一旦、場所かえよ」

「…おん」

気まずい雰囲気、それが嫌でのんちゃんに話を振った。

「のんちゃんはどうしてここにいるの？病院は？」

「抜け出して来た」

「はぁ？ダメやんか！今すぐもどらな！」

私たち三人は、足を病院の方に進めていく。

ずんずんと一歩ずつ歩いていく。

そしてまた、静寂に包まれる。

そのまま病院について、三人で中に入った。

のんちゃんが看護師さんにこっぴどく怒られのは、言うまでもない。

その後、のんちゃんの部屋に足を踏み入れた。

何でかな？

この部屋に入るのは昨日ぶりのはずなのに、ずっと来ていなかったような感覚になった。

のんちゃんはベッドへ、私は隣の椅子へ、大毅は端に立って誰かが話し出すのを待った。

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「ごめん…」

最初に話したのは、のんちゃんだった。

その瞳には、涙が溜まって溢れそうになっていた。

のんちゃんがそんな表情するから、

「ん、いいよっ、気にしてない、から」

私の頬には涙が伝って、止まらなくなっちゃうんだ。

私って、こんなに泣き虫だったっけ？

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