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「はよ気づけや…」
呆れたようにそう漏らした大毅。
私はその言葉の意味がわからなくて、ただ必死に理解しようとする。
でも、大毅の次の言葉を聞いたら、一発で理解した。
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「A、好き」
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日は傾き、空には星がいくつか瞬いている。
「え…?」
遠くの道路を走る車の音だって、一瞬で聞こえなくなった。
「返事はいらん。でもそういう気持ちってことは知っとって」
ほなまたな、って私に背を向けて大毅は行ってしまった。
まだ、整理が追いつかない。
大毅は、私のことが…好き?
だとしたら、きっとすごく傷付けた。
大毅の前でのんちゃんの話ばっかりしたり、平気で幼馴染だから、なんて言ったり。
そんな罪悪感を抱いたまま、私は病院へ向かった。
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「失礼します…」
いつものように、のんちゃんはベッドで寝たまま動かない。
「のんちゃん…」
私、どうすれば良いかな?
大毅に謝りたいけど、この気まずい雰囲気の中、謝りに行く勇気はあいにく持ち合わせていない。
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ねぇのんちゃん。
目を覚ましてよ。
私に正しい答えを教えて。
ねぇ、
「のぞむ、」
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作者名:えぇふぇす | 作成日時:2018年2月15日 23時