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真っ白な天井。
鼻をツンとさす消毒の匂い。
病院だ、と直感的にわかった。
時計を見れば、三時を指している。
外はまだ暗い。
ふと、違和感を覚えて、ベッドの横に目を向ける。
「大毅…、」
私の寝ていた布団に突っ伏して寝ている大毅。
その姿に、さっきの夢を思い出した。
「大毅っ、」
ここにいる。
大毅は私から離れていったりなんてしてなかった。
「ん、A?」
大丈夫?って、真っ先に体調を聞いてきてくれるとことか、優しいなって思う。
体を起こして、すぐにナースコールを押してくれた。
「パニックになって倒れたんやで、A」
パニック…、そうだ、のんちゃん!
「小瀧なら、自分の部屋で休んどるよ」
エスパーのように、タイミングが良かったから、ちょっとびっくりした。
やっぱり、幼馴染だから思ってることがすぐに分かってしまうみたい。
大毅は、いつも私の事を気にかけて、守ってくれた。
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さっきの夢は、所詮夢だった。
きっと、心の状態が不安定だった時に見た夢だから、怖かったんだ。
でもなぜか、あの夢がどうしても頭から離れなくて、
正夢になるんじゃないかって怖くなる。
だから必死に、その夢を忘れようとした。
正夢になんて、ならないで。
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作者名:えぇふぇす | 作成日時:2018年2月15日 23時