泣かないで、笑って？（桃） (ページ44)

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クリスマスはあっという間に過ぎ、もうすぐ年越しだ。

「のんちゃんとあってもう3ヶ月くらい経つんだね」

「せやなぁ」

楽しい時間が過ぎるのは本当に一瞬で、のんちゃんと過ごした3ヶ月は特に過ぎるのが早かった。

「俺さ、この前主治医に言われたん」

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“いつ命を落としてもおかしくないって”

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目を向けたくない現実。

耳を塞ぎたくなるような言葉だった。

「俺もうすぐ死ぬんやなぁ」

「のんちゃん」

軽々とそんなこと口にして欲しくない。

のんちゃんがそんなに簡単に死んじゃうはずないもん。

「そんなこと、冗談でも二度と言わないで」

珍しく少し怒っている私に驚いたのか、「ごめん」と謝る声は小さかった。

「ベリーちゃん。俺、決めた事があんねん。聞いてや」

ふわふわとそう言った彼は、いちごミルクを一口飲んで、それを教えてくれた。

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「ベリーちゃんと、桜が見たい」

はにかむように笑い、頬を赤らめた。

「じゃあ約束ね！2人で絶対桜見よ！」

側から見たらほんの小さな約束だろう。

でも私とのんちゃんにはとても大きな約束だった。

絶対に叶えてやる。2人でそう決めたんだ。

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