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あれから5年が経った。
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辛くて、苦しくて、
でも、楽しくて、たくさん笑ったあの頃。
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今でも鮮明に、覚えている。
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彼からもらった大切な日々、大切な思い出。
全部ぜんぶ、私の宝物になった。
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「西条さん、ティッシュ一枚くれへん?」
智洋くんは、私の担当の患者さん。
「はい、どうぞ」
「おおきに!」
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私は今、ちゃんと笑えているだろうか。
のんちゃんとの約束を、守れているだろうか。
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「西条さん?」
難しい顔しとったで?
そう言って智洋くんは、心配そうに眉をおとした。
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「大丈夫だよ、智洋くん」
私がそう答えれば、ホッとしたようにふんわりと笑う。
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「なぁ、西条さんはなんで看護師になったん?」
ふいに、智洋くんが問う。
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「聞きたい?私の話」
「おんっ!めっちゃ聞きたい!」
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目をキラキラさせる智洋くんに、ちょっとくらいいっか、と、仕事をしていた手を止める。
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「長くなるよ?」
「かまわへんよ」
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それじゃあ、話してみようかな。
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辛くて、苦しくて、
でも楽しくて、たくさん笑ったあの頃の
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私がまだ高校生だった
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5年前の話しを__。
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作者名:えぇふぇす | 作成日時:2018年2月15日 23時