虹と空. （虹）

だいだい ページ3

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「とも、わかってるんやろ？ぼくには、みんなとは違うとこがあるねん」




わかっとる。

神ちゃん以外も言われなくたって、そんなの痛いくらいに理解しとるよ。





「ぼくは、“ 女 ”なんや。どれだけ努力したって、その事実は変えられれんねん」





一人称を『ぼく』にして、髪の毛はショートカットでボーイッシュにして。





ぱっと見、男の子や。

でも、それならええかって言われたら、よくはない。





「ぼくは一番近くで応援しとるからさ。“ ７人 ”で頑張って活動してな」






俺やってわがまま言って、一緒にデビューしたい。


けど、それができへんのはわかっとる。






「…、でも！俺はAと一緒がええよ」






そうわかっていても、言わずにはいられへんかった。







「最初から諦めとったら、なんもできへんねん。挑戦してみようや！」




静まり返った練習室に、俺の声が響く。


その場にいる全員が、Aの答えを待っとる。







なぁ、頷いてや、A。








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