最強少女。隣合わせの不一致【刀剣乱舞】 (ページ7)

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6話※最強少女、審神者になるページ7

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2時間ほどたっただろうか、いつの間にか眠ってしまっていた。

車の停車とともに目が覚める。

『ん...』

ガチャ、と後部座席の扉が開けられる。

「着いたぞ」

何も言わず外に出る、1度愛しいモモとユキをこの両腕で抱きしめたあとに。

『ここ、ですか...汚いですね』

「まぁ、な」

目の前に広がったのは古びたボロボロの大きな屋敷のようなもの。そしてどこからか黒い靄が漂っている

───汚い。

『私にはぴったりだ』

「なんだ？」

『いえ。...それでは、あの子達をよろしくお願いします。では(ペコ』

「あ、おい」

歩き出した私を1度止める役人。
一つの立派な刀を持たされた。
鞘の部分には“鬼神丸国重”と刻まれている。

『......これは？』

「お前が普通じゃねぇなら。せめてお前のペットと出会えるまでﾀﾋぬなよ。」

『当たり前ですから、。』

ｷﾞｨｨ...

死にませんよ、とそれだけ答え重くのしかかる刀を持ち、重く古びた扉を開いた。

中に入るとより一層黒く澱んでいた。

『気持ち悪い。吐きそうだ...。』

腹を抑える。役人の言っていた正気というものだろうか。

腹の中をグルグルと動き回り煮えかえるような感覚に襲われる。

『何か、唱えるんだっけ.....』

“空気よ、軽くなれ。”

すぅ、と少しずつ薄まる黒。
周りが見渡せるくらいにはなった。

『......ほんとにできた』

やり投げな方法だと思ったがどうやら聞いたようだ。霊力ってすごいんだね...と苦笑い。

『それにしても、気配がしな...ぃ、』

カチャ、と音がしたと思った時には遅く。
後ろから刃を突きつけられていた。

((しまった、油断したッ！

「首...落ちて、ﾀﾋねぇｯｯ！！」

咄嗟に腕で身をかばい相手の方を向き後ろへと飛ぶ。

ズサッ

思ったよりも浅かったものの、手の甲には血が滲んだ

『ぃ...った..』

顔を顰める。相手を見る、新選組の羽織を身にまとった青い少年がいた。

『たしか......大和守安定...新選組1番隊隊長沖田総司の愛刀の一振...』

「チッ...ﾀﾋねよ...消えろ。人間はいらない」

意識が朦朧としているのだろうか、視点が定まっていない

ゆっくり近づき一言、“ちょっとごめんね”
とだけ言い、首元へ手を振り下ろす...とそのままその場へ倒れ込んでしまった。