赤が１７ ページ18
夢を見ていた。
今ではもう覚えていないくらい、遠い昔の記憶。
家族の夢。
『……(人1)…………(人1)、おいで。』
「お母さん！」
幼いあたしは笑みを咲かせ、嬉しそうにお母さんに駆け寄る。
もう少しで手に届く。
その時、
.
……ザアァッ……………
突然、桃色の花びらとなり散ってしまった。
掌に舞い落ちた花びらを、震える指で握り締める。
.
「ーーーーーーーー(人1)……………………(人1)。」
貴「……………………尊さん。」
尊「………魘されてたぞ、お前。」
少し心配そうな顔であたしを見つめる。
貴「あー…………ちょっと、悪い夢見てたんですよ。」
尊「…………昨日のか。」
貴「違う違う。……昔の……………家族の、夢です。」
尊「………そうか。」
貴「なんか食べましょうかー。今何時ですか？」
尊「9時。」
貴「なんか味噌汁飲みたい気分ー！みそしーるはママの味〜♪」
尊「……それなんか違ぇ…。」
貴「いただきまーす。」
尊「……………………。」
貴「……………………。」
尊「………………いただきます。」
貴「！うんまっ！ちょ、尊さんコレ食ってみ！」
尊「…お前口調……………ハァ…((パクッ……もぐもぐ………いいんじゃねぇの。」
貴「素直に美味いって言ってくださいよ。」
尊「あー………うめぇ。…これで満足か。」
貴「前から「あーん」ってやってみたかったんですよね。」
尊「…お前それ目的か。」
貴「そんな怒んないでくださいよーあたし彼氏とかいたことなかったから憧れてたんですよ、
こういうの。」
尊「………別に怒っちゃいねぇよ。」
貴「あたし結婚するなら尊さんみたいに気遣いが必要ない人がいいなぁー。」
尊「お前俺の知り合いによく似てんな…。」
貴「お仲間さんじゃなくて？」
尊「動物に嫌われる奴。」
貴「あぁ！…………え、どんなとこが？」
尊「…慇懃無礼なところ。」
貴「……それは……褒めては……いませんよね……。」
尊「当たり前だろ。」
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 169人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を含むプレイリスト 
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
クラウディ - あけましておめでとうございます！今年もよろしくお願いします！ (2015年1月1日 19時) (
レス) id: f5e9a20af7 (このIDを非表示/違反報告)
momo - Each and All 聴きながら見てるけど、やばい・・・これは涙腺が・・・！！！！ (2014年10月7日 21時) (レス) id: 55a4a4cdc3 (このIDを非表示/違反報告)
エレナ - 28やばかったです！凄く続きが気になります！wこれからも更新頑張って下さい♪ (2014年9月23日 23時) (レス) id: 47f2933f17 (このIDを非表示/違反報告)
クラウディ - 気になる・・・、早く書いてほしい。 (2014年9月23日 12時) (レス) id: f5e9a20af7 (このIDを非表示/違反報告)
イオ - やめろ！！その顔やめろ！！！！ (´▽`) (2014年9月19日 21時) (レス) id: 7430eb96ab (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：虹龍 x他1人 | 作成日時：2014年8月12日 13時
