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迷子の関西人1 ページ38







「アホ!迷子ちゃうっちゅーねん。ちょっと道を間違えてしもうただけや。安心せえ、すぐ戻るわ!」

公安の仕事で現場を視察して来た帰り道、車で警視庁へ戻ろうとしていたところ大声で電話をしている高校生ぐらいの色黒の男が目に入った。
東都では一際目立つ関西弁。電話越しでは威勢が良かったものの切った途端に、頭を抱えて項垂れている様子を見れば道に迷っていることは確かであった。その様子を見ると何だか放っておけなて、私は運転席に居る降谷さんに声をかけた。

「降谷さん、あの人困ってますよね。」
「……まさかとは思うが、声をかけに行くんじゃないだろうな。」
「はは、一応警察官ですから……。」
「Aのお人好し加減には参るよ。俺は組織の所に行かないといけないから、付いていけない。警視庁の方には俺から言っておくが、ここからAの家までは少しある。車が無くても帰れるか?」
「大丈夫です。お気遣いありがとうございます。」

渋滞で止まっていた車から降りる。降谷さんに軽く頭を下げてから、困っている色黒の青年に近寄った。

「……あの、大丈夫ですか。」
「大丈夫なよう見えるか?」
「ですよね。どこに行く予定なんですか?私で良ければ案内しますよ。」
「何や、自分女神か!?って、めっちゃ可愛ええやん。ホンマに案内してくれんの、お姉さん?」

両手をガシッと包み込まれた。本当に困っていたらしい。人助けは好きな方だし、声をかけて良かったと思うが、何せ距離が近い。最近の高校生はみんなこうなのか?
後ろの方で、ガタッと物音がしたような気がするけどきっと気のせいだろう。

「はい、もちろん。」
「助かったわ!おおきに!俺、服部平次って言うねん。高校二年生や、よろしくな!」
「七瀬Aですよろしくお願いします。」

服部という名字にひっかかった。どこかで聞いたような気がする。
まあ、服部なんて名字はすごく珍しいわけでもないから耳にしていてもおかしくはないか。

携帯に写っているマップを見せられる。指している先は米花町の毛利探偵事務所だった。はっとした。線と線がつながる。私はコナンくんがポアロの裏で服部、と名前を出したのを聞いたのだった。

「毛利探偵事務所……もしかして、あなたが服部さんですか!」





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設定タグ:名探偵コナン , 逆ハー , 安室透   
作品ジャンル:アニメ
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蓮生 - 面白いです! (2020年5月6日 17時) (レス) id: 7a1e1b26c0 (このIDを非表示/違反報告)
カルム(プロフ) - やば…降谷さん可愛すぎる… (2019年12月2日 12時) (レス) id: a52b3e9031 (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - 壟薇さん» ありがとうございます。更新頑張ります!原作開始時で、24歳の設定になります。 (2019年11月20日 0時) (レス) id: ca6dbfc4b7 (このIDを非表示/違反報告)
壟薇 - 面白いです!更新頑張ってください!質問ですが夢主ちゃんは何歳なのでしょうか? (2019年10月28日 21時) (レス) id: ba5f7bf38b (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - 雨上がりのcrewさん» ありがとうございます。自分の趣味を詰め込んだ作品でもあるので、私得と思ってもらえて嬉しいです……!更新頑張ります! (2019年7月9日 0時) (レス) id: ca6dbfc4b7 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名: | 作者ホームページ:https://twitter.com/ninoma_e  
作成日時:2018年10月6日 19時

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