全方位から狙われています。【名探偵コナン】２

米花町でバイト探し３ ページ3

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「お怪我はないですか？」
「はいっ……！あの、助けて頂き有難うございました！」

深々と頭を下げられる。
大したことはしていないとはいえ、お礼を言われるのは気持ちの良いものである。
しかし、ここに踏みとどまるのも相手の女性に気を遣わせてしまう為、足早にここを去ろうと思う。

「お怪我がなくて良かったです。それでは。」
「あ、あの！待ってください……！助けて頂いたお礼にコーヒー、ご馳走します！私の働き先なんですけど……」

私の手を両手で掴んで、丁寧にもコーヒーを奢って下さるという女性。
ということは、両腕に掛けてあるそのエコバックの中身は仕事で使う材料だったのか。
スーパーに行った帰りに不良に絡まれるなんてツイていないのにも、程がある。
これからは、彼女に護衛をつけてあげて欲しいと切実に思う。

「いいですよ、これ位の事で。気にしないで下さい。」
「いえ！私がお礼したいんです！ここから近いので！」

丁寧にお断りしたハズだったのだが結局、押しに負けて彼女が勤めているという喫茶店に来てしまった。
私は推しに弱い性格なのだ。
バイトを探そう思っていたけど……どうせ毎日休みだし、いつでもいいか。

そう思い、かわいい看板の先にある喫茶店の扉に手を掛けた。





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