話したいこと3 ページ16
・
「基本的には俺の保護者。それと、警察側に流れてきた情報は出来る範囲で教えて欲しい。こんな体になっちまったからさ、必然的に行動範囲が狭まってるんだ。まあ、事前に連絡はするから、出来る範囲でその都度助けてくれないか?急に連絡することもあるけど、」
警察側に流れてくる情報を新一くんに流すのは、黒の組織に関することなら可能である。当事者たちの方がよく分かるし、相手が新一くんなので秘密は厳守してもらえるだろう。私も情報提供してもらったし。しかし、私が担当しているわけでは無いのであまり期待しないで欲しい。さして重要性が高い情報は流れてこないだろう。
そして、新一くんは現在蘭ちゃんのお家の、毛利探偵事務所に居候していると聞いた。
黒の組織が動き出すのは昼はもちろん、夜だってあり得る。子どもが一人で外を出歩いていたら、蘭ちゃんや小五郎さんが心配するだろう。
そこで、私だ。蘭ちゃんと私は知り合いであるし、何と言っても私は成人済みの現役警察官である。それはもう、
「こんな良い物件ないわよね。」
「灰原っ!」
「あら、本当の事を言っただけよ。手助けとか言ってるけど、利用しているだけなんじゃないの。」
「……ったく、おめーはいつもそうやって……」
あからさまに雰囲気が悪い。
博士もオロオロしているし、目の前で喧嘩されちゃ困る。
「分かった、分かった!私、手伝うから。喧嘩しないで?」
場を宥めるようにそう言うと、新一くんと灰原さんがハイタッチをした。何故。
不思議に思っていると、新一くんは「ああ、ゴメンゴメン!」と言って申し訳なさそうな顔をした。
「Aにどうしても協力してほしかったので頭使ってみたんだけど、どうだった?」
「卑怯だ。さっきのは撤回してや、」
「言質取ったわよ?もう言い逃れはできないみたいね。」
そう言った直後、哀ちゃんの手の内にあるボイスレコーダーから私の無残な証拠が流れてきた。
ああ、警察失格だ。
17そこらの男女にしてやられるとは。
降谷さんに怒られる……待て、降谷さん?
博士の家の壁時計にふと目をやると、19時20分。……これはヤバイ。
私の中の危険度メーターが黄色から赤に変わる。つまり、凄く危険。私たちはすっかり話し込んでいたようだった。
・
2938人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「名探偵コナン」関連の作品
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
蓮生 - 面白いです! (2020年5月6日 17時) (レス) id: 7a1e1b26c0 (このIDを非表示/違反報告)
カルム(プロフ) - やば…降谷さん可愛すぎる… (2019年12月2日 12時) (レス) id: a52b3e9031 (このIDを非表示/違反報告)
一(プロフ) - 壟薇さん» ありがとうございます。更新頑張ります!原作開始時で、24歳の設定になります。 (2019年11月20日 0時) (レス) id: ca6dbfc4b7 (このIDを非表示/違反報告)
壟薇 - 面白いです!更新頑張ってください!質問ですが夢主ちゃんは何歳なのでしょうか? (2019年10月28日 21時) (レス) id: ba5f7bf38b (このIDを非表示/違反報告)
一(プロフ) - 雨上がりのcrewさん» ありがとうございます。自分の趣味を詰め込んだ作品でもあるので、私得と思ってもらえて嬉しいです……!更新頑張ります! (2019年7月9日 0時) (レス) id: ca6dbfc4b7 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:一 | 作者ホームページ:https://twitter.com/ninoma_e
作成日時:2018年10月6日 19時