初仕事5 ページ34
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「Aの声が聞けて良かった。怪我したら許さないからな。」
「お気遣いありがとうございま……」
「そうだ。ずっと気になっていたんだ。」
もうすぐ会話が終わるというのに、何ともバッドなタイミングで会話に割込んできた赤井さん。
決して、大きな声ではないが人通りの少ない路地裏、ましてや屋上では赤井さんの声がハッキリと響いてしまう。
独り言なのではないかと淡い期待を寄せるも、赤井さんの視線はしっかりと私……の持っている携帯に向いていた。
その携帯は降谷さんの携帯と繋がっているわけで。
「その声……まさか、赤井か……!?」
冷や汗がダラリと流れる。
赤井さんに降谷さんの声が聞こえていない事が、唯一の救いである。
しかし、どう考えても最悪な状況をどうにかしようと思考を張り巡らせているうちに、意識を一か所に集中させ過ぎたせいか、手を滑らせて携帯を床に落としてしまう。
早く拾おう。
そう思った時にはもう遅くて、パンッという銃声と共に携帯の部品が綺麗に飛び散る。
弾道を目で追ってみると、もちろん銃弾は組織のアジトから放たれたものでは無く、無表情で銃を磨く赤井さんがいた。
待って。携帯壊された……!?
あまりに予想外な光景に脳の情報処理が追いつかない。
「新しいものはFBIに用意させる。情報漏洩は怖いからな。」
「だからって、携帯ぶっ壊しますか!?電話相手も突然、銃声が鳴ってきっと驚いてますよ!」
「Aの電話相手は、たかが銃声で驚くような人なのか?」
……駄目だ。
これは余計な事を言ったら、バレるパターンだ。
私の上司たちは頭が切れすぎてこわい。
「もう何も聞かないでください……」
「ほう?いいだろう。先程、無線で連絡が入った。位置につけ。」
「はい!」
先程の銃声に驚いて突撃許可を出したんじゃ……。
余計なことは言わないこととして、ここからは真面目に仕事をする。
仕事には私情を挟みたくないタチだ。
たとえ上司に携帯を壊された直後だとしても、今回の任務はFBIでの初仕事なのだ。
スコープを覗き、敵の動きを追うように見る。
「参考程度に聞くが、人を撃った経験は?」
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一(プロフ) - 坂竹会長さん» 七瀬ちゃんに質問ありがとうございます!キャラ設定載せるときに回答させてもらいますね!更新ガンバリます!! (2018年10月6日 19時) (レス) id: cd2af638b2 (このIDを非表示/違反報告)
一(プロフ) - 坂竹会長さん» ご指摘ありがとうございます!直させていただきました! (2018年10月6日 19時) (レス) id: cd2af638b2 (このIDを非表示/違反報告)
一(プロフ) - salomeさん» 降谷さん視点了解です!多分、番外編になると思いますが書かせて頂きます!ゼロの日常は全話は少し難しいかもしれませんが、いくつか書きますね!私もハロ大好きです!リクエストありがとうございます! (2018年10月6日 19時) (レス) id: cd2af638b2 (このIDを非表示/違反報告)
坂竹会長 - 七瀬ちゃんに質問です。 貴方は犬派?猫派?甘党?辛党?普通?です。 更新頑張ってください。ベルモット姉さんンンンンン”””””((殴り 失礼しました(笑) (2018年10月6日 17時) (レス) id: d6f7fc00e7 (このIDを非表示/違反報告)
坂竹会長 - ページ5名前変換なってないのではないのでしょうか?間違っていたらすみません。 失礼しました (2018年10月6日 6時) (レス) id: d6f7fc00e7 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:一 | 作者ホームページ:https://twitter.com/ninoma_e
作成日時:2018年9月16日 17時