【HQ】梟谷2年の赤葦くんとかいう美少年にストーカーされてます。２【赤葦京治】

俺の息子がクソガキな件２ ページ16

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それほどまでに、Aはめちゃくちゃ可愛いのだ。
……１０年経った今でも、それは変わらない。
Aに浮気したいなどという気持ちは、きっと一ミリも無いと思うが、可愛すぎる故に敵が多すぎる。
害虫払いに内でも外でも、俺は毎日必至なのである。

「……私としては、樹にもう少し、優しく接してあげてほしいんだけどなぁ。」
「俺と離婚しないなら、考える。」
「まだ根に持ってるの？」
「だって、Aは樹に甘いから……」

俺とは裏腹にAは樹に甘すぎるのである。
見ている限りというのもあるが、俺はAが樹に叱っているところをあまり見たことがなかった。
俺と樹が言い争いやケンカをしていたら、大体俺が怒られるのだ。
……まあ、そんなところも含めて、俺はAが好きなんだけど。
それでも、ちょっと嫉妬してしまう部分はある。
嘘だ、かなり嫉妬する。
息子相手に嫉妬なんか情けないと分かっている。
分かっているのに、モヤモヤしてしまってつい、大人気ない事を樹に言ってしまうのだ。

「初めての子供で、どう接していいか分からなくて。怒るのも私、得意じゃないから……でも、もうちょっと母親らしくなれるよう努力してみます……。」

高校時代からそうだ。
Aはどこまでも前向きで明るくて優しいくて、俺はずっと引っ張ってもらっていた。
苦しい時も悲しい時も。
そんな彼女でも悩むことはよくあって。
たくさん悩んで、その上で俺を選んでくれて、同じ道を共に歩んで行こうとしてくれるAが凄く愛おしい。
すぐそばで俺たちの為に頑張ってくれているAの姿を見るのが好きだ。

「……キスしていい？」

そんなAの横顔を眺めていると……不意にキスしたくなった。

「えっ……急になっ……！？」

距離を詰めて、微かに鼻先が触れる。
一気に赤く染まるAの頰。
何百回、何千回とキスをしてきたし、その先の事だって、もう経験済みなのにAは毎回慣れていないような素振りをして見せる。
これが意図したものであったら、Aはとんだ悪女である。
この初々しい反応に俺はいつも性 欲を駆り立てられていると言うのに。

樹が見ているからと、ハグでさえずいぶん前からしていない。
自己解消するのも何だか罪悪感があって、ランニングで気を紛らわせているし、頰を赤らめたAの表情に、俺の理性は崩壊寸前だった。






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