高校生の怪盗3 ページ21
・
へえ、あの怪盗キッドも下見とかするんだ。
そりゃそうか。私は一回しか現場を見てないけど、ブレーカーを落としたりだとかは博物館の地図を頭の中に入れておくのが前提である。
潜入捜査でも事前に仕入れておいた情報と現場が異なることはよくあるから、臨機応援に対応しなくちゃいけない。その歪みを少しでも減らすために下見をするのだろう。
話は聞けたので学生証を返そうとした時、良いことを思いついた。無意識に手を引っ込める。すると、受け取るはずだった学生証を引っ込めたからか黒羽快斗くんが前屈みに転びそうになり、慌てて受け止めた。
「お昼ごはん食べた?」
「まだだけど……」
「じゃあ、今から一緒に食べに行こう。昼ご飯代は私が出すから。」
唐突な提案に目が点になっている黒羽快斗くんの腕を強引に引いて、連れて行く。
そろそろポアロに顔を出したかった頃なのだ。黒羽快斗くんに会えて本当に良かった。
「何で、寄りによって毛利探偵事務所の一階なんだ!名探偵でも来たら、どうすんだよ。」
「あはは……ごめんごめん、そのときは私が庇ってあげるからさ。さあ、中へ。味は保証するよ!」
ポアロの上は怪盗キッドの好敵手が住む毛利探偵事務所だということをすっかり忘れていた。
……まあ、平日の昼間だしコナンくんもきっと小学校に行ってると思うから、きっと大丈夫だろう。分からないけど。
ポアロにはずっと行きたかったけれど、降谷さんがいる時間は嫌だし、お一人様も気まずいと思っていたから、黒羽快斗くんを誘えて助かった。
降谷さんも、私の昼ご飯がコンビニ飯ではなく、ポアロのお料理だと知れば怒らないはずだろう。
「あ、Aさん!お久しぶりです。あ、お連れ様ですか?いらっしゃいませーー!」
「梓さん、お久しぶりです!テーブル席でお願いできますか?」
「はい、勿論です!」
梓さんの接客で、私たちはテーブル席に着いた。
黒羽快斗くんが不思議そうに聞く。
「Aさん、ここの常連なの?」
「んーー、どっちかっていうとバイト先かな。今は仕事が忙しくて、中々顔出せてないけど。」
「それで、俺を連れてきたってことか……」
「そういう事!」
・
3862人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「名探偵コナン」関連の作品
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
春 - 更新停止…降谷さんに残業でもさせられてるんですか?() (2023年5月4日 15時) (レス) @page31 id: 50b2221609 (このIDを非表示/違反報告)
ばなな( ?)バナナ(プロフ) - くそぅ、、次はまだないのか……更新いつまでもまってまっせ、赤井さん…|´-`)チラッ (2023年4月3日 6時) (レス) @page31 id: 0b7a4ff9a1 (このIDを非表示/違反報告)
Kaho(プロフ) - うわわわ、、これからって所で、、残念です (2022年11月27日 20時) (レス) @page31 id: 153df11488 (このIDを非表示/違反報告)
Black - 降谷さん尊い…更新してほしいです‼︎ (2022年5月27日 20時) (レス) @page31 id: 45fea12ca1 (このIDを非表示/違反報告)
らら - 更新停止...😭 (2022年4月29日 17時) (レス) @page31 id: 72f8657db1 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:一 | 作者ホームページ:https://twitter.com/ninoma_e
作成日時:2019年12月1日 21時