降谷さんとの出会い３ ページ3
・
部屋に入ると、ショートカットの小柄な女の子がディスプレイが３つのゴツイパソコン画面に向かって熱心に調べ物をしていた。理事官の声で彼女は振り向いた。人形のように整った顔に白い肌。第一印象は純粋に可愛らしい子だと思った。
でも、それは理事官の前だけ。俺には警戒心むき出しの、冷たい瞳を向けていた。
それから理事官はこれから会議があると言って、部屋を出た。彼女は理事官が部屋を出たのを見届けると、すぐにパソコン画面に向き直った。
…俺は、この状況をどうにかしなければならない。
ため息がでかかるのを抑えて、声をかけた。
「あの、Aさん。」
「名前、呼ばないでくれますか。それと、早く家に帰ってください。」
生意気な奴。これだけ言えば、俺が帰るとでも思っているのか。舐められたもんだな。
「それはできない願いだ。さっきから、熱心に調べているのは昨年の冬頃の事件か。たしか、被害者は七瀬……」
ちょっと言い過ぎたと思った。ぶち切れた様子の彼女に俺は横腹に一発蹴りを入れられた。さすが、警視総監の孫と言ったところなのか。この歳にして動きは良くて、フェイントを入れたところもなかなかセンスがいい。
しかし、この感じだと心を開いてもらうには何年もかかりそうだと思い、彼女に反撃をしたように見せかけて発信機を取り付けた。
「……人の嫌がること言って。あんた一体、何がしたいワケ。」
嘘偽りなくホントのことを話すと彼女はさらに嫌そうな顔をして、部屋を出て行ってしまった。
今日は理事官の計らいで一日オフだし、距離を縮めるとするか。できる確証はないが。とりあえず、発信機が止まるまで彼女のパソコンの中身でも見ることにした。
・
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 3864人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「名探偵コナン」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
春 - 更新停止…降谷さんに残業でもさせられてるんですか？() (2023年5月4日 15時) (
レス) @page31 id: 50b2221609 (このIDを非表示/違反報告)
ばなな( ?)ﾊﾞﾅﾅ(プロフ) - くそぅ、、次はまだないのか……更新いつまでもまってまっせ、赤井さん…|´-`)ﾁﾗｯ (2023年4月3日 6時) (レス) @page31 id: 0b7a4ff9a1 (このIDを非表示/違反報告)
Kaho(プロフ) - うわわわ、、これからって所で、、残念です (2022年11月27日 20時) (レス) @page31 id: 153df11488 (このIDを非表示/違反報告)
Black - 降谷さん尊い…更新してほしいです‼︎ (2022年5月27日 20時) (レス) @page31 id: 45fea12ca1 (このIDを非表示/違反報告)
らら - 更新停止...😭 (2022年4月29日 17時) (レス) @page31 id: 72f8657db1 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：一 | 作者ホームページ：https://twitter.com/ninoma_e
作成日時：2019年12月1日 21時
