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「押しに弱い、違うか？」
「……個人情報漏洩。」
「しっかり鍵掛けとかん方が悪いやろ。俺悪ないし、てか腹減ってん。シチューがええなぁ。」
また宮侑のペースに持って行かれる。
先刻、された説明は二つ返事で納得できるものではなく、常人には理解できない世界だった。私の血を見た後はどうしたのか。玄関で刺されたから、血が残っていてもおかしくないのに血痕は、綺麗サッパリ消えていた。でも、、聞きたくないから聞かないでおこう。
血を飲んでいると言われても引くし、パック詰めにされて観賞用とかにされていても引く。世の中知らなくてもいい事はきっとあるはずだ。
宮侑の話は執拗に踏み込まないことにして、材料もあったので言われた通りシチューを作ることにした。冷蔵庫の中身を眺めながら、体が固まる。何で、私は宮侑の言いなりになっているんだろう。自分のあまりに従順すぎる態度に落胆した。
野菜を切りながら、ため息をついていると宮侑は呑気にテレビを見始めた。
ここは自分の家か！そう心の中で突っ込みを入れてしまう。
切った野菜や鶏肉を炒めてから鍋に入れ、ぐつぐつ煮る事20分。
「出来たよ。」
「むっちゃ美味そうやん！」
スープ用のお皿に、湯気の立った白くとろみのあるホワイトソースに一口大に切った鶏肉や野菜が沈んでいる。副菜にはほうれん草とベーコンのソテー。そして、ほかほかのご飯。
自炊はよくする方ではないのだが、両親が仕事で忙しくしている間にある程度の料理は作れるようになっていた。おふくろの味だとかは無くて、お小遣いで溜めたレシピ本の料理だから少し味気ないような気もするけど。
私も宮侑も「いただきます。」と手を合わせて、夕食に手を付けた。伏し目がちに宮侑を見る。想像以上に美味しそうに食べてくれている。自分の作った料理に自信が無かったわけではないが、嬉しかった。誰かと夕食を食べることなんて滅多にない。本当に幸せそうだ。ほっぺたが落ちそう。
「ええ、嫁さんになれそうやなぁ。俺の。」
「これぐらい誰でも作れるよ。」
「ちょっとは反応してくれや。そんなことない。俺んちの晩飯は大体日替わりで作んねんけど、男が作ったんはあかんわ。野菜の大きさはバラバラやし、から揚げとか焼き肉丼とか脂っこい男飯ばっかやし、文句言われるし。」
「へえ、仲良いんだね。」
「どこ聞いてそう思たん！？ホンマ一回家来てみたらええで。愛想悪い俺によう似た双子がおるわ。」
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水彩campus - めちゃくちゃ良い作品です！！！侑かっこよすぎ……(ニヤニヤ)更新頑張って下さい！！待ってます(*^^*) (2020年11月29日 3時) (
レス) id: d614036431 (このIDを非表示/違反報告)
一(プロフ) - チャイさん» チャイさんありがとうございます。色気ムンムンの宮侑目指して今後も頑張ります……！ (2018年11月26日 22時) (レス) id: ca6dbfc4b7 (このIDを非表示/違反報告)
チャイ(プロフ) - 色気に溢れた作品ですね……最高です (2018年11月25日 14時) (レス) id: 26170b8b11 (このIDを非表示/違反報告)
一(プロフ) - manaさん» manaさんありがとうございます！楽しんでいただけて何よりです！更新がんばりたいと思います……！！ (2018年11月17日 17時) (レス) id: ca6dbfc4b7 (このIDを非表示/違反報告)
mana - とってもいい作品ですね！これからも応援してます！！！！！！！！！！ (2018年11月16日 20時) (レス) id: a616d0f8f5 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：一 | 作者ホームページ：https://twitter.com/ninoma_e
作成日時：2018年11月10日 17時
