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降車してからもずっと手は繋いだままで、再び会話をすることもなく歩く。最初に立ち止まったのは私の家の前だった。
「鍵。」
言われるがままに鍵を手渡すと、私が入れるようにドアを開けてくれて、中に入る。
バタン、とドアが閉まると同時に、侑は背後から私をきつく抱きしめた。私が「侑、」と声に出す前に向きを変えさせ、唇に噛み付かれた。
何度も何度も角度を変えながら、口内で舌を追っかけ回される。
ぐちゃぐちゃに絡んで、もう脳に酸素が回らなくなった頃。侑はか細い声で呟いた。
「今の俺、ホンマに余裕ないわ。ごめん。はは、兄弟にAを取られんのが怖くて怯えてる俺、マジでダサいな。」
侑の声が震えていて、驚く。
こんなに弱気な侑は初めてだった。出会って間もないことは事実だけれど、侑はいつもおちゃらけた笑顔で私に話しかけるから。彼に弱い部分などあるはずがないと、勝手に思い込んでいた。
でも、そうじゃない。侑は、私が思っているよりもずっと人間らしくて。
私を抱きしめながら、つらそうにする侑が愛おしくなった。すぐ隣にいるのに、遠く感じる。侑も私と同じ気持ちだったのだろうか。
背中に手を回して抱きしめ返した。すると、肩に顔を埋められる。
「ホンマに好き、大好き。殺したいくらい好き。好きすぎて、どうしたらいいんか分からん。」
侑が喉から捻り出したのは、苦しそうな声で。こんな言葉を聞けば、侑にこんな思いをさせている罪悪感で蝕まれると思っていたのに、私は愛されていて嬉しいと何かが満たされるような感覚でいた。
侑が、愛おしくてたまらない。
寄りかかるように抱き込まれて、体重に耐えきれなくなり、床に押し倒される。首筋をペロリと舐められて、全身がゾワッとする。
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水彩campus - めちゃくちゃ良い作品です！！！侑かっこよすぎ……(ニヤニヤ)更新頑張って下さい！！待ってます(*^^*) (2020年11月29日 3時) (
レス) id: d614036431 (このIDを非表示/違反報告)
一(プロフ) - チャイさん» チャイさんありがとうございます。色気ムンムンの宮侑目指して今後も頑張ります……！ (2018年11月26日 22時) (レス) id: ca6dbfc4b7 (このIDを非表示/違反報告)
チャイ(プロフ) - 色気に溢れた作品ですね……最高です (2018年11月25日 14時) (レス) id: 26170b8b11 (このIDを非表示/違反報告)
一(プロフ) - manaさん» manaさんありがとうございます！楽しんでいただけて何よりです！更新がんばりたいと思います……！！ (2018年11月17日 17時) (レス) id: ca6dbfc4b7 (このIDを非表示/違反報告)
mana - とってもいい作品ですね！これからも応援してます！！！！！！！！！！ (2018年11月16日 20時) (レス) id: a616d0f8f5 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：一 | 作者ホームページ：https://twitter.com/ninoma_e
作成日時：2018年11月10日 17時
