＊本気の糖度高め＊【文スト】【短編集】

糖度1% ……太宰治 ページ1

『太宰さん、太宰さん!!
重い!!物凄く重いです』



大人しくソファーに座っていたところ、太宰が
Aの横に座り、顎を頭の上に乗せている。



｢んー……｣



最初こそ引き剥がしていたものの、しつこく太宰が繰り返すため、従業員の誰も太宰を止めなくなっていた。



『太宰さん、本当にどいてください嫌いになりますよ?』



｢それは困ったねー｣



特に焦った様子もなく、未だに退かない太宰にAはため息をつく。


太宰を退かせるにはある言葉を云わなければならないのだ。



『……好き』


｢んー、もう一声｣



最初の頃はこの言葉だけで済んでいたのだが、
慣れというのは非常に怖いものである。



『……太宰さん』


｢なんだいAちゃん?｣



覚悟を決した様に声のトーンを低く放ち、Aは息を大きく吸うと、手に力を込めて握り
比較的大きな声で云った。



『太宰さん、好きです。』


｢うん、有難う私も好きだよ｣



頭の上に乗せていた顎を退かすと、太宰はAをひと撫でするとソファーから離れ、自身の机に向かい資料に目を通す。



その表情が少し赤くなっているのは



きっと照れているのだろう。




fin.




久しぶりにこんなまったりなやつ書いた…!!
太宰さんに好きと言われたらもうたまりませんよね(^q^)←

糖度これで1%……ヤバめ←←

糖度2% ……中原中也→

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す