2度目の恋もせつなくて (ページ3)

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目が離せなかったページ3

『あっ、、』

学校に行く時間になっているなんて気づかず、ずっと本を読んでいた。時間に気づいて慌てて行く準備をしてるときに本を落としてしまった。

　『落としちゃった、、』

これは本に対してではなく、本とともに落ちてしまった
クローバーの押し花のしおり。

正確には“ニつ葉のクローバー”。
四つ葉じゃない、大切なしおり。

母「遅刻するよー彩晴ちゃん、送ろっか？」

下から聞こえて来る母の声。
その声でハッと我に返って急いで荷物を持って下へ行く。

　『いってきまーす』
母「送ってくよ？」
　『大丈夫だよ、1人で行けるって』
母「でもー、まだ高3だし、、」

『大丈夫です、ありがとう。行ってきます』

無視しようにもできない母のセリフをなんとかかわし、家をでる。
って言ってもかわせてなんかないんだけどね。

正直私のお母さんは過保護だと思う。
そのせいで、私は内気な性格になってしまった。

なにかやりたいことがあっても危険だからって止められ、
友達と遊ぶことが難しい。そのせいもあって友達も減った。高3になってもGPSはとれなかったり。

次第になんでも言う通りになってしまった私。

そんなお母さんの口癖は
「いい子だね〜彩晴ちゃんは」

私はお母さんのペットかなんかなのだろうか。
親として愛情を注いでくれているのだろうか。

お母さんは私のこと、本当に娘と思っているのだろうか、、

きっと、“あんなこと”さえなければ、こんな風にはならなかったのかなあ
なんて思いながら“しおり”を眺める日々

今日もまた、いつも通り学校の門をくぐっていく＿＿＿＿