神と鬼VS大蛇 2 (ページ15)

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47.深き森ページ15

ここは神と鬼がいる村のまた南。

日の光もあまり入ってこないような森の中。

とある木の根本に彼は座っていた。

着ているシャツには血が点々とついており、

胸元には黒い石がぶら下がっている。

…おそらく彼があの村を襲ったショウだろう。

村を襲ったときの無表情な顔と違い、今は無防備に眠っている。

その顔はとてもきれいである。

『…ショウ、起きなさい。』

黒い石の中から声が聞こえた。

ショウはゆっくりと目を開ける。

そして辺りを見回した。

『さぁ、いくよ。あと少しでつく。』

ゆらりと立ち上がったショウ。

その目にはやはり、光がない。

しかし、その目がある一点で止まった。

そこには小さな二匹の蛇。

『どうした?』

少しショウの目に光が戻る。

蛇に近づき、二匹とも抱き上げた。

そして、優しく抱き締めた。

それに反応するように黒い石の中がぐるぐると渦を巻く。

それは焦っているようにも、新しい作を考えているようにもとれた。