貴方が私を｢お姉ちゃん｣と呼んでくれるまで

微笑む。 ページ43

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とんでもなく今更ですが、カゲ○ロとメイ○インアビスが映画化されますね。
楽しみ。
────
カヲリを探して台所を覗くと、料理しようとして苦心している本人がいた。

あまりにも大変そうだったので、

｢私も手伝おうか？｣

と声をかけた。

カヲリが(もちろん手を洗って)硬貨を取り出そうとする。

咄嗟に、その手を掴んだ。

……あっ。

カヲリが驚愕の表情でこちらを見てきて我に返る。

でも、なんだか離すのはもったいない気がして、そのまま手を握りしめる。

｢ねえ｣

ゆっくりと、言葉を紡ぐ。

｢もう、いいから｣｢もう、大丈夫だから｣

そんな言葉じゃ、駄目だ。

もっと、カヲリの心を動かすことが出来るような。

｢これからは、私が守るから｣

言葉が、口から流れ出た。

｢何があっても、絶対────私がカヲリを、守るから｣

守られるだけじゃなくて、と。

正直、あまり自分でもなにを言っているのかわかっていない。

ふと、カヲリの顔が綻んだ。

桜のように優しい、慈愛に満ちた笑み。

｢うん。







────お姉ちゃん｣

そう言って貴方は、これまで向けてくれた中でも最高の微笑みを、私に向けてくれたのだった。


後日。

｢お姉ちゃん……。ふふっ｣

カナヲちゃんの機嫌は、やべえくらいに良かったそうな。

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