【岡崎帰りたい】東京で野生動物を探してたら展開無さすぎてみんなキレた！ ページ9
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し「そーいえばさ、」
渋谷への移動中。不意にしばゆーが声を上げた。
し「なんかとしみつ、めちゃくちゃAに怯えてたけど何かしたの？」
『あー……』
て「怯えてんの？(笑) 」
この3人で動くのは久々だった。珍しくチーム分けをしばゆーから提案して、さらに珍しく私をカメラマンに呼んできたから。
どれもこれも、これを聞きたかったからだろう。
『相談されたの？』
し「相談？って言うか聞かれた。俺から見て、Aがとしみつのこと避けてる感じする？って」
て「なにその遠回しな質問(笑) 」
し「分からんけど。で、俺もそんなん知らんし、この前久々にコメント欄見たら、不仲説流れてた！ってだけ言って」
『あー……で、それになんて？』
し「やっぱり？って。で、髪の毛ぐちゃぐちゃかき混ぜながら、ブツブツ言ってた」
なるほど。
て「ややこしいなぁ」
『とりあえず事情話すね。もうここまで来たら泥舟乗ってるでしょ』
し「なぁにぃ。怖いんだけど」
それこそ怯えるしばゆーに、すべて事情を明かした。
伯父が接近して、取り乱した姿を見せたこと。
それを謝ったら、謝るなと言われ、何故かと聞いてみたら、どうやら私に頼られたいらしいこと。
ただ、私にはとしみつくんを頼るなんてことは出来ないし、それに関しては完全に相性が悪いから、距離を置くしかないこと……
し「え？知らない間に揉めすぎじゃない？」
て「あれ？修さん現れたことも言ってなかったの？」
『いやぁ、重いかなって』
し「重いよ？？？うわぁ、首突っ込むんじゃなかった」
ごめんて。バシバシ殴られる二の腕をガードしつつ、今度はてっちゃんに尋ねる。
『っていうかそもそも、私、てっちゃんにもこの話してないよね？』
案の定彼は、「まあね」と笑った。
て「見た感じで距離置いてんだろうなとは思ってたけど」
し「え？なに？そこ2人が情報共有してないのは何？」
て「いや知らんよ(笑) 別に俺らもお互いの全部知ってる訳じゃないから」
し「知っとけよ！」
『なんでだよ』
なんだか懐かしい3人の空気に流されそうになりつつ、一応会話を主題に戻す。
『とにかく。なんかりょうくん曰く、としみつくんと私は相性良くないらしいから。あんまり詰めないようにしてる』
て「ま、いいんじゃない。喋らんとかじゃないでしょ？」
『うん、それはもちろん』
し「良いのかなぁ」
てっちゃんと私が頷く隣で、しばゆーだけが首を傾げた。
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作者名：蚕虫 | 作成日時：2023年10月23日 10時
