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【目指せ億】一週間後にゲームスコアの「数字を大きく」した奴が勝ち対決！！！ページ1

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『てつや、』

彼のマンションに着いたのは朝の5時だった。たとえ夜更かししていたとしても、いつもの彼ならこの時間には寝ている。

ただ、私の勘が今日は大丈夫だと言っていた。

昔から、こういう土壇場の運は強い方なのだ。

だから、今、この瞬間に伝えなきゃ。

もう痛いほど分かったんだ。

てつやが意外と面倒臭い人だってことも、私が面倒な人間だってことも。

でも、だからこそもう傷つきたくない。

護るのも、偽るのも十分だ。

『話があるの』

電話口の彼の声は覚醒していた。

て「なんで起きとるって分かったの」

『賭けた』

て「寝とったらどーするつもりだったんですかぁー」

ふざけ声の後、真面目な吐息が耳をくすぐった。

て「で？どしたの」

『今、てつやの家の下にいる』

て「え？さっきまで東京だったじゃん」

『帰ってきた』

暫しの沈黙。そして呆れ声がビリビリと鼓膜を震わせる。

て「はい？！何？なんかの動画撮ってる？」

『撮ってない。完全プライベート』

て「じゃあなんで」

『話があるの』

また、沈黙。

そして、ボソボソと誰かに何かを言っている声が聞こえた。

て「……とりあえず今、めちゃくちゃ家に人いるから、T-labの方来れる？」

『分かった』

て「オートロック開けるから、番号押して」

『うん』

言われるがままに部屋番を押すと、すぐさまオートロックが解錠された。

住民を起こさないよう、出来る限り静かに歩を進める。

それでも、私の興奮が伝わって、半径5km圏内の人を叩き起してしまいそうだ。

それくらい、私の身体は過剰に分泌されたアドレナリンでピリピリしていた。

て「うわ、ホントに来た」

エレベーターを降りると、すぐ近くにてつやが立っていた。

髪がボサついていないから、きっとご飯に行った帰りに皆で徹ゲーでもしていたんだろう。

茶色の瞳とオレンジ髪を見るなり、愛おしさが爆発しそうになった。

やっぱりてつやは優しいよ。

何かあったことを察して、わざわざ人が居ない場所を作ってくれる。

そして、わざわざエレベーターの近くで待ち構えていてくれる。

なんだかんだ言って、どんな私も否定しないで受け入れてくれるのはてつやなんだ。

私には勿体無いくらい優しくて、素敵な人。

『てつや、』

て「なに」

『大好き』

一瞬で彼の目の中にほんの少し見え隠れしていた心配の色が消える。

その変わりようにほんの一瞬、身体が怯んだ。