第十二話 ページ12
そして今、俺はカルマを目の前にしている。
紙切れをカルマに渡そうと差し出すが、
カルマは受け取ろうとしなかった。
「……前原が渡さないと、許してもらえないよ?」
そう言ってこんな俺を許すかのように
優しい瞳で少し笑った。
「カルマ、…俺を、回数間違えた俺を許してくれるのか?」
「は、許す訳ないじゃん。
ただ、ちゃんと自分に向き合えた前原に感心しただけ」
「……なるほど」
俺は歯を出して笑顔をみせると、
カルマは「だって」と付け足した。
「だって俺、__」
グシャッ
「…?」
俺は目の前が赤色に染まった。
だけど、カルマが目を丸くしてこっちを見ていることがわかった。
「前原、前原っ…!!」
視界が赤から黒に変わる。
変わる瞬間のあの不気味な赤の色を、最後に俺は目に焼きつけた。
そしてあの声が耳の鼓膜を刺激した。
“フフフ、アハハハハ、アハハハハ”
あぁ、
刃磨く前に、俺、殺られちまったんだ。
ごめんな、皆……
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akoi(プロフ) - 業…。前原から紙切れを取っていれば生き残ってたんだな…。まぁ、あの状況じゃ仕方ないですよね (2018年8月18日 2時) (レス) id: 6a82310d03 (このIDを非表示/違反報告)
風蘭doll - ねこだる。さん» おそらくですが業は主人公に自分の切れ端を渡して自分は途中で拾ったものを使ったと思われます (2018年2月7日 19時) (レス) id: f000da4496 (このIDを非表示/違反報告)
レミィ(プロフ) - カルマ君がぁぁ……いい人……いい人すぎるっ……!! (2017年12月16日 23時) (レス) id: faf5de8ee8 (このIDを非表示/違反報告)
冷泉 波琉架(プロフ) - 切ない……カルマを殺しちゃだめだ…… (2017年9月26日 21時) (レス) id: 8121be56da (このIDを非表示/違反報告)
HoneyWorksLove☆ - ちょっと怖いけど面白かったです! (2017年6月23日 17時) (レス) id: e8ad036fee (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:阿鳰 | 作成日時:2017年5月7日 11時