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リザードマンと手を組む話は当然保留となり、俺達はオーク軍への対応を考える会議を開いた。
集まったのはゴブリンの中でも選ばれた人達、とシュナとクロベエを除く鬼人達に、カイジンである。
俺とリムルが上座に座り、会議は始まった。
偵察に行ってもらっていたソウエイの分身体からの情報では、ジュラの森へ侵攻しているオークの軍勢は、20万にも上る数だという。
「はぁ?!20万?!」
「……随分集まったものですね……」
20万。それほどの数の軍勢を集めるのはもちろん、それをまとめられるほどの力を持つ何者か……まぁオークなんだけど……がいるということ。
また、予測ではあるがオークロードが出現した可能性が強まった。俺も確率的にいえば、そのオークロードがいる可能性は高いと思う。20万のオークを引き連れているというのなら尚更。
脅威となるオークロードの存在、そしてオーク達の目的について。それぞれが一度頭の中で考えている最中、ソウエイからリムルと俺に話があると声をかけられた。
「リムル様、A様」
「ん?どうしたソウエイ?」
「偵察中の分身体に接触してきた者がいます。リムル様とレーム様に取り次いでもらいたいとの事。いかが致しましょう」
「俺達に?」
「誰だ?ガビルでもうお腹いっぱいだし。変な奴だったら会いたくないんだけど」
「変...ではありませんが大変珍しい相手でして、その...ドライアドなのです」
「ほ、ほほう。お呼びしたまえ」
「は」
……ドライアド、とは誰かよく分からないけど、その言葉を聞いた瞬間リムルの機嫌が良くなった……というか、鼻の下が伸びたのだけは分かった。
うーん、前世の記憶を頼りにすれば、木の精霊とかそのような人達だった気がするんだけど。間違ってたらどうしよう。
そんなことを考えていた次の瞬間、リムルの目の前に一枚の葉が現れると、突然目の前に風の渦が発生した。その風が止むと、俺の目の前に1人の女性が立っていた。
「初めまして。"魔物を統べる者"及びその従者たる皆様。そして"神に愛された尊いお方"……突然の訪問相すみません。わたくしはドライアドのトレイニーと申します。どうぞお見知りおき下さい」
「俺はリムル・テンペストです。初めましてトレイニーさん」
「こ、こんにちは。A・テンペストです。」
何とか挨拶を返すことが出来たが、俺の頭の中ではトレイ二ーの信じられない言葉でいっぱいだった。
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ポッチ(プロフ) - ストーリー、キャラの性格とか全部大好きです‼️無理ない程度で良いので更新再開してくれると嬉しいです。 (6月9日 17時) (レス) @page27 id: bc736021f3 (このIDを非表示/違反報告)
黒椿鬼(プロフ) - とても楽しく読ませていただきました。本当にありがとうございます (2023年4月25日 22時) (レス) id: 45f1efa2ce (このIDを非表示/違反報告)
雪モチ(プロフ) - めちゃくちゃ好きですゥゥゥ!!!更新楽しみにしてます! (2022年9月24日 7時) (レス) @page27 id: 0e13820e35 (このIDを非表示/違反報告)
雪見大福(プロフ) - これからも無理せず頑張ってください (2021年3月20日 13時) (レス) id: 4031fb98ab (このIDを非表示/違反報告)
はまぐり(プロフ) - めっっちゃ好きです!(語彙力)続きを楽しみにしてます! (2020年11月20日 10時) (レス) id: fe50b1b3b6 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:姫林檎 | 作成日時:2020年9月28日 9時