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リムルが目を覚ますまでの間、とりあえず俺は進化したホブゴブリンやゴブリナ、嵐牙狼族の力を借りて、食料をどうにか調達したり、集落の警備をしたり、家とも言えない建物を見てどうしようかと悩んだり、とりあえず集落の指揮を取りながら走り回っていた。
もちろん1時間毎にリムルの様子を確認することもしていた。
みんなが寝ている間には、リムルを抱えながら夜間警備もしていたし、文字通り走り回っていた。
そして、リムルが動かなくなってから3日目。
「A様、リムル様がお呼びです」
「あ！ようやくリムル、目を覚ましたんですね！わざわざありがとうございます！」
「いえいえそんな！我々に出来ることがあれば、また何でも仰ってください」
少しの間だけ、リムルの様子を見るのをリグルドに任せていたが、ようやくリムルが目を覚ましたようだった。
顔には一切出さないけど、少しだけ不安だったのもあって、心底安心した。
ちなみに、リグルドや嵐牙が俺の事を様付けで呼ぶのにはもう慣れてしまった。
最初はいちいち「俺はリムルのように名前を付けていないですし、敬語とかも大丈夫です！呼びやすいように呼んでください！」といったらめちゃくちゃ拒否されてしまった。
挙句の果てには「A様も我々には敬語でなくて大丈夫です」と言われてしまった。
いや、俺の敬語は最早癖のようなものだし……と言ったんだけど、「リムル様には親しげではありませんか」と言われて驚いた。そういえば俺、いつの間にかリムルに対してタメ口だったな……
全然気が付かなかったわ……今度から気をつけよ……と思いながら、俺はリムルがいる家(最早テント)に顔を出した。
「おー！A〜！世話したり指揮をとってくれてたんだって？ありがとなー！」
ぴょんぴょんはねているリムルを見るのは本当に久しぶりで、不思議と体の力が抜けていくように感じた。
「いえいえそんな！俺が出来ることをしただけなので！」
にっこりと笑えば、何故かリムルは分かりやすく体をピシリと固まらせた。
「A……？も、もしかして、怒ってる…？」
「え？」
え？怒ってる…？？？
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作者名：姫林檎 | 作成日時：2020年9月23日 12時
