【題名変更】戦闘特化なのにあんまり戦ってない気が…… (ページ27)

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翌朝。

俺とリムルは村長に言って牙狼族とゴブリンを一ヶ所に集めてもらった。
ゴブリン達と同数くらいの牙狼族……なんというか、野性味のある集団になったなぁ。

深夜に話し合った通り、リムルがゴブリンと牙狼族でペアになるように声をかける。

「そう言えば村長お前の名は？」
　
「いえ、魔物は普通名を持ちません。名前がなくとも意思の疎通はできますからな」
　
「そうなのか…でも、俺たちが呼ぶのに不便だよな…よし！お前たち全員に名前をつけようと思うんだがいいか？」
　
「よ、宜しいのですか？」

「お、おう。問題ないなら、名前をつけようと思う」

リムルがハッキリと断言したが、予想以上に魔物達のテンションが上がっていた。
ゴブリン達は手を叩いたり飛び跳ねたり、牙狼族も声を上げたりしっぽを振り回したり……
これにはリムルも「え？なんで？」と不思議そうにしながら、魔物達の名前付けが始まった。

ちなみに俺は、リムルの隣で名前を確認する係的なものをしている。
正直、絶対いらないと思うけどね。

「えっと…村長さんが"リグルド"で、息子さんが"リグル"で合ってます？」

「はい！ありがたき幸せ……」

「良かったですね！」

とまぁ、リムルに名前をつけてもらった魔物と1人1人会話をしていたけど、途中からあからさまに名前が適当になっていたのには内心苦笑いをするしか無かった。

さてはリムル、面倒くさくなったね？……いや、序盤から割と適当だったじゃん。

そして、ゴブリン達の名前が付け終わり、次に牙狼族の名前付けが始まった。
勿論初めに並んでいたのは、昨日リムルが倒したボスの息子だという牙狼族。

"嵐牙"という、急に名前付けに本気出してきた感満載の、多分1番かっこいい名前を牙狼族の息子につけた瞬間、急にリムルがしゅるる……とぺちゃんこになってしまった。

「え？」

急激なリムルの変化に頭の中でハテナを浮かべていると、周りの魔物達(特にリグルドと目の前でリムルがぺちゃんこになったのを見ていた嵐牙)が「り、リムル様ー！」と大慌てしていたのを見て、逆になんか落ち着いてきた。

「あああ……やはり魔素が……」

「リグルドさん、もしかしなくても、魔物に名前を付ける時には魔素が沢山必要になるんですか？」

「はい……我々が進化するのに必要な魔素を、リムル様から頂いてしまって……！」

なるほど、魔物に名前をつけるというのは、人間が名前をつける以上に価値があるものなんだ。
だからそんなに喜んでいたのか……

俺は1人納得していた。