【題名変更】戦闘特化なのにあんまり戦ってない気が…… (ページ3)

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「………はぁ………？？？」

気が付いたらどこか分からない洞窟の中にいた。え？何ここ、歴史修正主義者のアジト？
……いや、もう少しいいところに置くよな、アジト。よく分からないけど。

辺りは真っ暗で、漂う……なんだろうこれ。神気では無いと思う。体感したことの無い程の濃い気が漂っているのを感じる。
俺は沢山生えている草のようなものの上に寝っ転がっていた。

なんか折れていないのは嬉しいけど、ものすごい傷だらけの状態だったのでなんとも言えない。髪の毛も無惨にバラバラに切られている状態で、戦闘服もボロボロ。何故か血は流れていないし、痛みもそこまでないけど、顔とか腕とか腹とか、体の至る所に切られた傷があるのが分かる。

本体は……見るのが怖くて確認出来なかった。嫌だぁぁぁ……自分の命とも言える本体にヒビ入っているのとか見たくなさ過ぎる。

よし……怪我なんて無かったことにしよう。
痛くないし、うん！大丈夫大丈夫！過去なんて振り返ってやりません！見据えるのは未来のみ！

俺の中で折れるほどの怪我をした記憶は遥か彼方に吹き飛ばされた。

その時、少し離れた草むらを超えた岩の方法から何かが動く気配を感じた。
反射的に本体を抜こうとして、本体を封印していたことを思い出して慌てて手から離す。
音からして……小動物くらい？だと思うけど……流石に時間遡行軍では無いと思う。思いたい。
短刀でもそれなりに大きいから、違うと思う。

"何か"は少しだけゴソゴソ動いていた。どのくらい時間が経ったか分からなかったけど、しばらくすると猛スピードで動き回り始めた。

はぁ？！！なんだあの動物？！？！
どうやらこちらの草むらの方に向かってきて、元気よく走り回っている…？
しかも、"何か"が通った後には草がきれいさっぱり無くなっていて、俺はバカみたいに口を開けてしまった。

「なんだあれ……」

俺の目に映っているのは、水色のまあるい"何か"が大量の草を食い漁っている光景。
というか、あれ……スライム？だよね。RPGとかの序盤に出てくる……なんだっけ？「僕！悪いスライムじゃないよ！」だっけ……なんか似たようなセリフが有名だった気がする。うーん……

拝啓、主さん

俺はなんか、元気に過ごしています。け、怪我もなく元気です！
そこで………最初にスライムと出会いましたけど、もしかしなくてもここって、モンスターが出る異世界だったりしますかね？