【題名変更】戦闘特化なのにあんまり戦ってない気が…… (ページ17)

今日:11 hit、昨日:70 hit、合計:158,890 hit

１６ページ17

特に目的もないまま、森を歩く。
たまにリムルがスキルの練習をするために立ち止まるくらいで、何とも穏やかな時間ばかりが過ぎていく。

ポカポカで

昼寝するには

最適だ

A・テンペスト

……なーんて、めちゃくちゃくだらない事まで考えてしまっていた。

途中、なにか来るなと振り返った時、こちらに向かってきていた狼が俺達に気が付いて唸り声を上げていたけど、

「あ゛」

とリムルがガンを飛ばしただけで

「キャイーーーーン！！！」

と、狼としてそれでいいのかという程の情けない悲鳴をあげて逃げていったくらいだ。
正直、情けなさでいえば俺とどっこいどっこいだと思う。

狼の意地とは………？？？

スライムと見た目人間に怯える、推定2メートル程の大きさの狼。(実際に狼かどうかは置いておいて)

あ、うん。狼の方が情けないな。
そういうことにしておこう！

うんうん！と頷いていると、またもや何かが近づいてくる気配を感じた。それもかなりの人数。

そしてすぐにわらわらと、30体程の人型の魔物が現れた。
どうやら知性があるようで、魔物にしては珍しく(勝手に俺が持っているイメージだけど) 剣や盾、石斧や弓まで装備している魔物もいた。
推定、ゴブリン。

ただ……うん。見た目がちょっと、ボロボロ過ぎて……負ける気は全くと言っていいほどしなかった。

「グガッ、強キ者ヨ…。コノ先ニ、何カ用事ガ、オアリデスヵ？」

武器を構えているくせに、何故か話しかけてくるゴブリン(仮)。
なんで？と思っているうちに、リムルが会話をしようと声をかけていた。

「初めまして。俺はスライムのリムルという」

リムルが喋った途端、ゴブリンたちの様子が急変し、ほとんどのゴブリンの腰が抜けていた。
あれ…？なんか似たような状況見たことあるぞ……？

そう、確かあれは……
初めて三日月さんを見た審神者さん達の反応にそっくりなんだ！

流石は天下五剣、見た目の美しさも一流だけど、威厳もすごいよね。
まぁ何故か中にはホケホケのおじいちゃんのような三日月さんもいるらしいけど……

「で、リムルは何をしたの？」

「何かした前提かよ！何もしてねーよ！」

「え？そうなの？」

じゃあなんでゴブリン(仮)達はこんなにも怯えているんだろう。