【題名変更】戦闘特化なのにあんまり戦ってない気が…… (ページ16)

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リムルは俺が落ち着くまで、外に出ないで付き添ってくれた。
今思えば、目の前に陽の光が浴びられるというのに何1歩手前で立ち止まってんだよって話だよね。

恥ずかしい限りである。

そしてようやく、俺達は久しぶりに太陽の光を浴びることが出来た。
少なくとも2ヶ月以上も日の光が当たらないところにいたから、太陽が眩しくて目がしょぼしょぼする。

でもそれ以上に、嬉しかった。日の無いところだとどうしても気分が上がらないし、太陽の光は偉大だということを実感した。

リムルも嬉しそうに体を揺らしていたから、「一旦降りる？」と聞いたけど、どうやらこのままで大丈夫らしい。
間違いない。本気で気を使われている。

俺はもっと大人になろうと決心した。

「とりあえず……どうする？周り森しかないけど……」

「どこに何があるかなんて分からないもんな。適当に歩いてみないか？」

「分かった。行きたい方向があったら言ってね」

「おう！」

当然、ここがどこなのか、どの方向に進めば何があるのかさっぱりなので、行き当たりばったりで進むしかない。
俺は無難に真正面に向かって歩き始めた。

「……ねぇ、リムル」

「ん？なんだ？」

「……ありがとう。俺、リムルと出会えて良かったよ」

マジで情けなくて恥ばっかり晒していた記憶しか無いけど、そんな俺を見捨てないでくれたリムルの懐はきっと大きいのだろう。

ようやく洞窟から出られた今、ちゃんと感謝の言葉を伝えたかった。

とは言っても、実際に面と向かって言うとなんか照れくさくて、言いたい事の10分の1しか言えなかったけど。

無意識に顔が赤くなっていくのが分かる。
そんな俺を見ていたリムルも、ほっぺたの辺り(多分ほっぺただろうという位置だけど)をピンク色に染めていたけど、すぐに大きな声で返事を返してくれた。

「俺も！Aと会えて良かった！」

俺だって1人だと思っていた時は寂しくて悲しかったんだぞー！泣きたかったけど泣けないし……！と早口で言うリムルに、俺は思わず笑ってしまった。

◇◆◇◆

ようやく地上に。

ずっと洞窟内に2人でいたら、絶対に何かしらの情は芽生えると思います。