騎士と女神と店主は教会で�� ページ9
思わず頭を抱えてしまった俺を再びギルさんがはたく。
ちょっと顔を赤らめてギロリと睨んできた。
「お前は俺が他のやつと婚約者になってもいいのかヨ。」
「全く良くありません！！絶対！！駄目です！！そいつを殺して俺も死にます！！」
「じゃあお前でいいナァ。」
「是非とも私をご指名ください！！必ずやご期待に沿えて見せましょう！！ヴィクトリアの名に懸けて！！」
「良かったわ。お話はついたみたいね。」
ヒートアップして叫んでしまった俺に微笑む女神様に背筋を伸ばす。
精一杯深々と頭を下げた。
「息子さんをお嫁に下さい！！お婿さんでも構いません！！」
「あらあら。」
「外堀から埋めようとするナ。」
ニコニコ微笑むだけで返事すらしない女神様は鋭く俺を見る。
真剣にまっすぐ見つめ返せば、彼女は視線を柔らかくした。
「ギルバート、よい子を見つけましたね。」
「…フリでスよ。フリですカラね。」
「はい。国の為、両陛下の為、何よりギルバート殿下のため、精一杯務めさせていただきます。この命に代えてもギルバート殿下はお守りいたします。」
「これから行くのは戦場じゃねぇゾ。晩餐会ダ。」
はぁ…と重苦しいため息をつくギルさんにソワソワしてしまう。
今の会話はちょっとうれしかった。
俺の気持ちを考えてくれたというか、俺を気にしてくれていたというか。
何故だかギルさんも俺以外を婚約者に添えたくない、みたいな顔をしてて。
「へへ…ギルさん、愛してます。ずっと、ずっとですよ。」
「はっずかしいヤツ。」
女神様の前で確かに無礼かもしれないけど、彼女は自由恋愛推進派。
多少は大目に見てくれますって。
これは自惚れかもしれないですけど、俺の事信頼してくれたんですよね。
ダウンタウンに現人神の第一王子がいるとか、第一王子が実は留学してなかったとか国家機密レベルじゃないですか。
それを意図も簡単に教えてくれるのだから、ヴィクトリア家の名前もあるかもしれませんが俺を信頼してくれたんですよね。
大丈夫ですよ、ギルさん。
俺は絶対貴方を裏切りません。
貴方が俺を殺そうとしても大人しくしています。
貴方を愛しているから。
「…忠犬。」
「ギルさんの為なら犬になります。」
「バッカだナァ。」
ツンツンにはねた金髪をぐしゃぐしゃに撫でられた。
女神様は嬉しそうな顔で俺達を見ていた。
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午睡(プロフ) - crankyさん» ご感想ありがとうございます！頑張って更新してまいりたいと思います！ (2019年8月20日 21時) (
レス) id: c737663614 (このIDを非表示/違反報告)
cranky(プロフ) - めっちゃ大好きな作品です！(*'ω'*)更新楽しみにしてます！ (2019年8月20日 20時) (レス) id: c56a3e73e6 (このIDを非表示/違反報告)
午睡(プロフ) - 由亞-ゆあ-さん» ご感想ありがとうございます！更新の励みになります…！ (2019年8月19日 17時) (レス) id: c737663614 (このIDを非表示/違反報告)
由亞-ゆあ-(プロフ) - 年下×年上の .. ﾄﾞｽﾄﾗｲｸです .. * 2人が、繋がるのが待ち遠しいです♪これからも更新頑張って下さい！ (2019年7月22日 17時) (レス) id: 5570d39ba6 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：午睡 | 作成日時：2019年4月6日 18時
