騎士を肴に飲む店主と商人�� ページ25
「婚約の時に写真をもらってな。一目ぼれしてしまったのだが、生憎なことに婚約自体が破綻してしまった。」
「ちょうどお前とロゼが騎士団に入団したころだったんだよ。」
「あっ！あー！騎士団洗礼の儀！婚約及び結婚は隊長格になるまで禁止令！！」
騎士団には心底どうでもいい禁止令が入団当初発令される。
毎年同じ内容なのだが、禁止令の期間はおおよそ五年ほど。
ロゼも俺も隊長格の範囲内に入ったのでもうそれに縛られることはないのだが、確かにそれは婚約話の破綻になるだろう。
実際それのせいで何人か破綻している事例がある。
もちろん出世した暁にはもう一度婚約を申し込むものだ。
そうでなくても五年待ってくれるパートナーがいる。
「え、ええ！？でも王太子がいいんですか！？こんな脳しか機能しないちんちくりんを正妃に据えて！？」
「俺には弟たちがいるからな。弟たちはみな女性と婚約しているし子供も多く産まれるだろう。俺の直系でなければ王座につけない決まりもない。できれば子孫を残してほしい、ぐらいの気持ちなのだ。最初からな。」
「あとロゼは十分強いぞアルマよ。お前が戦神の息子の名に恥じない誉れ高き騎士というだけだ。」
ギルさんのお褒めの言葉にジーンときてしまった。
ここで粗相をするわけにはいかないので歯を食いしばっておく。
ありがとうございましゅ……。
「それにロゼが知らないところで進んだ婚約話ってのも怖いが、掟通り隊長格になるまで待っていたところを見るにかなりの筋金入りだ。正直変態臭い。」
「これから口説き落とすのだからいいだろう。誰の恋路も邪魔しないのだから好きにさせてくれ。」
「というわけでグウェンダルは見合い話早々に脱落組だ。だがロゼの事があるからしばらく王城に滞在させる。」
「ギルさん、正直に言ってください。何で買収されたんですか。」
「酒。」
「でーすーよーねー！！知ってましたとも！！」
ギルさんを説得する手立ては酒以外にないのだから当然だ。
グウェンダル殿下なら異国の酒をたんまり献上できる。
それだけの財力とルートがある。
ぶっちゃけグウェンダル殿下にその類で右に出る者がいない。
これはギルさん狙いではないことを喜ぶべきなのか？
それとも親友がこれから大変な目にあうことを憂うべきなのか？
苦労人気質だとは思っていたけれどここまでくると可哀想だ。
頑張れ、ロゼ。
俺はギルさん命令で助けられない。
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午睡(プロフ) - crankyさん» ご感想ありがとうございます！頑張って更新してまいりたいと思います！ (2019年8月20日 21時) (
レス) id: c737663614 (このIDを非表示/違反報告)
cranky(プロフ) - めっちゃ大好きな作品です！(*'ω'*)更新楽しみにしてます！ (2019年8月20日 20時) (レス) id: c56a3e73e6 (このIDを非表示/違反報告)
午睡(プロフ) - 由亞-ゆあ-さん» ご感想ありがとうございます！更新の励みになります…！ (2019年8月19日 17時) (レス) id: c737663614 (このIDを非表示/違反報告)
由亞-ゆあ-(プロフ) - 年下×年上の .. ﾄﾞｽﾄﾗｲｸです .. * 2人が、繋がるのが待ち遠しいです♪これからも更新頑張って下さい！ (2019年7月22日 17時) (レス) id: 5570d39ba6 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：午睡 | 作成日時：2019年4月6日 18時
