騎士を肴に飲む店主と商人�� ページ23
バルコニーに並べられたのはいくつもある料理は酒場で見るものもあれば、この場で知らない食材からギルさんが編み出した料理もある。
ちょくちょくどう見ても地雷だと思えるものがあるのは失敗作だろう。
グウェンダル殿下は感心したようにそれらの料理を肴にニホンシュなるものを飲んでいた。
もちろんギルさんもニホンシュに口を付けていて、一先ず東の国での飲み方に倣っている。
なんでも"冷酒""燗酒""常冷"なるものがあるらしく、冷やしたものか加熱したものか常温のものかで味が随分と変わるらしい。
水で割らずにそのまま飲んだ後、やわらぎ水という名の合いの手をいれてちびちび飲むのがフウリュウとやらだとグウェンダル殿下は言った。
アツカンなるウイスキー並みに度数の高い酒もあったが、其方はまだ手を付けていないようだ。
俺にもニホンシュが回ってきたけれど、普段飲んでいるビールとそもそも味が違った。
穀物から作ったものとしては同じ扱いのはずなのにこうも違うものか。
「このヒヤヤッコもなかなかうまいな。トウフにこんな食し方があったとは。もしやギルバートは相当の料理人だな？」
「やるからには突き詰めるべきだ。つまみ限定で。無論つまみ以外の料理は通常レベルだがな。」
「トウフの食べ方を聞いてはいたが抵抗があって売れるかどうか悩ましかったのだ。ニホンシュと実にあう。レシピと一緒に売り出すべきだろうな。」
ギルさんとグウェンダル殿下はなぜかお互い呼び捨てし合うほどの仲まで進展しているし。
お互いを軽視しながらほめるところは褒める、みたいな。
何故か俺とロゼが座らされ、動くことを許可されずどんどん目の前に料理と酒が広がっていく。
現人神と一国の王太子に給仕をさせたと知れたら俺達の首が飛ぶ。
でも命令違反をすればやっぱり首が飛ぶ。
どうしようもないどん詰まり状態だ。
「ううむ、店に出せる。酒場なら十分店主としてやっていけるな。」
「そうだろうそうだろう。実際店を持っている。」
「現人神が運営する店か！きっと匿名でひっそりと、この国ならダウンタウンにでもあるのだろうな！面白い限りだ！よし！契約しよう！お前に酒を卸す。食材も卸す。代わりにレシピを考案してくれ。なぁに、気まぐれに考えてくれれば構わんよ。どうだ？」
「ほぉ。面白い。乗った。」
なんだろう、この国家機密の扱いの軽さ。
グウェンダル殿下ならおそらく信用できるけどいいのかそれで。
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午睡(プロフ) - crankyさん» ご感想ありがとうございます！頑張って更新してまいりたいと思います！ (2019年8月20日 21時) (
レス) id: c737663614 (このIDを非表示/違反報告)
cranky(プロフ) - めっちゃ大好きな作品です！(*'ω'*)更新楽しみにしてます！ (2019年8月20日 20時) (レス) id: c56a3e73e6 (このIDを非表示/違反報告)
午睡(プロフ) - 由亞-ゆあ-さん» ご感想ありがとうございます！更新の励みになります…！ (2019年8月19日 17時) (レス) id: c737663614 (このIDを非表示/違反報告)
由亞-ゆあ-(プロフ) - 年下×年上の .. ﾄﾞｽﾄﾗｲｸです .. * 2人が、繋がるのが待ち遠しいです♪これからも更新頑張って下さい！ (2019年7月22日 17時) (レス) id: 5570d39ba6 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：午睡 | 作成日時：2019年4月6日 18時
