遊び人と幼い騎士はパーティーへ�� ページ13
「酒が飲みたい。」
「我慢なさってください。ほんの数時間の辛抱ですから。」
「毎晩飲んでいたのにいきなり飲めなくなると辛い。眠い。だるい。しんどい。部屋に帰りたい。」
「申し訳ありませんギルバート様。その願いだけは聞きかねます。」
「腐ってもお父様に命をささげた騎士なのが腹立つ。」
「この身、この剣は既にギルバート様のものです。拗ねないで下さい。」
本日の主役である現人神ことギルバート第一王子は大変不機嫌そうに渡された水を揺らしていた。
お兄様とアルマがしっかりこの場で愛し合ってますアピールできるか不安だったけれど、心配する要素がないぐらい自然にイチャイチャし始めた。
熟年夫婦か何かなのかと疑うぐらいしっくりくる。
お兄様の行動一つ一つに隠れたちょっとした意図をくみ取って真っ先に行動している。
お兄様がちょっと指をあげたと思えばアルマがサッと水を差しだし、小さく虚空を見つめたと思ったら視線の先にある料理をアルマが一切の無駄なく持ってくる。
お前はどこの従者なんだと言いたくなる。
会話を始めたと思ったら二人の世界を作り上げ、付け入る隙を与えない。
愛おしそうにお兄様を慈悲むアルマはいつものことだとしてもイケメンが常に一人を見つめて微笑んでいるのはちょっと心を掴まれる。
お兄様も大概で、なんだかんだと文句を付けながらアルマから離れようとはしない。
自己防衛のために騎士から離れないのは当然としても、あの距離感は異常だ。
頬がくっつくほどの距離感でも全く気にせず、たまにこそこそと耳打ち。
ヴェールの有無などもはや関係ない。
あいつら結婚してるんじゃないか。
「どう思う？セシリア。」
「演技など必要ないぐらいにデキてます。胸焼けしてしまいそうです。」
「同感だよ。しょっぱいモノとってきてくれる？」
「かしこまりました。」
他国の王子や貴族達は勇敢にも声をかけようとタイミングをうかがっている。
最初の挨拶以外にお兄様達に接触を果たせたものはいないありさまだ。
全く予想外だったのは貴族のご令嬢方とお見合いでやってきたお姫様方が二人の姿を見て清く身を引くような話をしていることだ。
あの楽園を穢すことはできない、と何故か固く手を握り合っている。
ああ……市井でよく商売の一種のターゲットになっている腐女子なるものに類する集団だろうか。
確か貴腐人とやらだったか？
商人たちが中々に売れるのだと薄い本を持っていたような。
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午睡(プロフ) - crankyさん» ご感想ありがとうございます！頑張って更新してまいりたいと思います！ (2019年8月20日 21時) (
レス) id: c737663614 (このIDを非表示/違反報告)
cranky(プロフ) - めっちゃ大好きな作品です！(*'ω'*)更新楽しみにしてます！ (2019年8月20日 20時) (レス) id: c56a3e73e6 (このIDを非表示/違反報告)
午睡(プロフ) - 由亞-ゆあ-さん» ご感想ありがとうございます！更新の励みになります…！ (2019年8月19日 17時) (レス) id: c737663614 (このIDを非表示/違反報告)
由亞-ゆあ-(プロフ) - 年下×年上の .. ﾄﾞｽﾄﾗｲｸです .. * 2人が、繋がるのが待ち遠しいです♪これからも更新頑張って下さい！ (2019年7月22日 17時) (レス) id: 5570d39ba6 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：午睡 | 作成日時：2019年4月6日 18時
