幼馴染と噂の店主�� ページ9
「で、連れてきたと。二回目のご来店ありがとうございます。」
「律儀にありがとうございます。アルマの同僚のロゼです。」
「俺とギルさんの逢瀬の時間が…！」
幼馴染の同僚をからかいながら噂の想い人の顔を見に酒場を訪れた夜。
絶対酒場に来て欲しくないと渋るアルマを何とか説得して来店までこぎ付けた。
ウィルソン家は貴族の中でも頭脳を誇る家系。
脳筋と名高いヴィクトリア家の幼馴染など簡単に言いくるめられると高をくくっていれば思いのほか粘られた。
この幼馴染は一度言いだしたことは滅多に曲げない頑固者だったことを忘れていた。
それでも昔からの知り合いであるこのロゼさんには甘いところがあるのだからうれしい限りだ。
貴族の社交界、特にお嬢様方が結婚したい殿方として名前を聞かない日はないというほどの有名人。
何でも一人でこなせてしまうアルマが俺を頼ってくれるだけで幼馴染として、親友としてうれしく感じる。
百戦錬磨のアルマを本当の意味で知っているのはきっと俺だけだ。
そう。そのアルマ君が！
何とビックリ！この平凡顔のわりに口が悪くわっるい笑みを浮かべるこの目の前の男に！
ベタもベタ！ホレにホレて！恋愛に対して腑抜け野郎になってしまった！
恋愛無双と謳われたあのアルマ君が！ベタボレ！！
こんな面白い話がないというぐらいのビッグニュースだ！
超面白い！
「うーん。でもやっぱり恋は盲目としか言えないよなぁ。」
ギルさんに会うのは二度目だけれど容姿に関してだけ言えば平々凡々。
ダウンタウンの中では比較的まともな部類とはいえ侮れない。
優しい俺は幼馴染が騙されてやしないかと心配で偵察に来たのだ。
「烏合の衆」があるこの区域はダウンタウンの中でも特に注意されている人物が取り仕切ってる。
騎士に喧嘩を売ったり市民に手を出したりはせずとも裏で何をしているかわからない。
この地域だけ強大な軍事力を持つ隣国と密接な関係があると噂されている。
一部隊を率いるアルマも当然その情報を持っているはずなのに毎夜この酒場を訪れている。
騎士の寮へ飲んで帰ってくるたびに「なぜ生きている！」と言いたくなったものである。
今日外を歩いて分かったことだけれど以前訪れたときに比べて断然治安が良くなっていた。
これなら恋にうつつを抜かした間抜けが夜中出歩いても大丈夫そうだ。
安心してギルさんとやらからアルマの間抜けな話を聞きだせる。
へへ！しばらくネタにしてやるぜ！
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午睡(プロフ) - 空弥さん» ご感想ありがとうございます！早めの更新を心掛けて頑張ります！ (2019年2月26日 19時) (
レス) id: 3cc312a385 (このIDを非表示/違反報告)
午睡(プロフ) - ナッツさん» ご感想ありがとうございます！とっても励みになります…！ (2019年2月26日 19時) (レス) id: 3cc312a385 (このIDを非表示/違反報告)
空弥(プロフ) - 絡みがすごく可愛らしくて好みです……！作者様のペースで更新頑張ってください、応援してます (2019年2月24日 13時) (レス) id: 87c9fca00c (このIDを非表示/違反報告)
ナッツ(プロフ) - 好きです!!!最高です！続きめっちゃ気になります！更新楽しみにしてます!!!!!!! (2019年2月24日 3時) (レス) id: 7b2bfdb44e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：午睡 | 作成日時：2019年2月18日 19時
