お仕事をする若造騎士�� ページ7
訓練用の刃を潰した剣を担ぐ午後一時過ぎ。
いつもギルさんと長く居たいがためについつい閉店時間まで居座ってしまうが騎士団の出勤時間は午前八時から。
帰宅してから五時間と眠れないまま詰所へと出勤し、午前中いっぱいをうたた寝と共に座り仕事に費やす。
その後昼食をとって部下たちの面倒を見るべく訓練用の剣を手にするのがここ最近のルーティンワーク。
しかし小一時間でへばる軟弱な部下ばかりで結局すぐに終わってしまう。
鍛錬の相手をさせただけで死屍累々となった部下達を足蹴にし一喝した。
「いつまで寝ている。こんなザマで何が騎士だ。」
「酷いっすよ隊長…アンタほどの超人の相手できる人の方が少ないっす！」
「戦神の子供もやはりそのDNAが受け継がれているってことだな。マジ手加減して。」
「ほう？ヴィクトリア式訓練もできないというから態々手合わせしてやっているのに。貴様ら二人とも元気があるならもう一打ち合いするか？」
「「本当に申し訳ありませんでした！！」」
いの一番に立ち上がって文句を垂れたのは俺の隊でも最年少のセシリア・ランフォード。
農民上がりの彼は生まれたときから畑に親しみ、力仕事に従事してきた。
剣技や微妙にできていない敬語は残念だが好青年で好感が持てる。
それに同調して起きあがった副隊長のロゼ・ウィルソンは幼馴染。
二足歩行できるようになって早々に訓練を始めた俺とは違い、もやしっ子だった彼は実践より頭脳が強い。
この隊における参謀の立ち位置に収まり副隊長として俺を補佐してくれている。
毎日俺がこなしている父上直伝のヴィクトリア式訓練を部下達にやらせたいのだが最初の準備運動の時点でへばる。
軟弱な奴にヴィクトリア式訓練をさせても意味はない。
結局準備運動ぐらい汗一つかかずにこなせるように訓練するところから始めているのだが、どうにもこうにもそこまで到達しない。
やっとこさ準備運動をこなせるようになってきたレベルでその先まで行かないのだ。
「お前らは体力が無さすぎる。もっと鍛えろ。」
「鬼！ゴリラ！脱いだら筋肉の塊！体力馬鹿！」
「民が守れるなら本望だ。」
「くっそう！顔も頭もよくて聖人で貴族とか！！天は二物を与えずって迷信じゃねぇの！？」
「二物どころか三物も四物も与えてるっす！！ずるいっす！！」
ぎゃーぎゃーやかましく叫ぶ連中を横目にどっかりとその場に座り込む。
こいつらは騎士としての品性も欠けているようだ。
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午睡(プロフ) - 空弥さん» ご感想ありがとうございます！早めの更新を心掛けて頑張ります！ (2019年2月26日 19時) (
レス) id: 3cc312a385 (このIDを非表示/違反報告)
午睡(プロフ) - ナッツさん» ご感想ありがとうございます！とっても励みになります…！ (2019年2月26日 19時) (レス) id: 3cc312a385 (このIDを非表示/違反報告)
空弥(プロフ) - 絡みがすごく可愛らしくて好みです……！作者様のペースで更新頑張ってください、応援してます (2019年2月24日 13時) (レス) id: 87c9fca00c (このIDを非表示/違反報告)
ナッツ(プロフ) - 好きです!!!最高です！続きめっちゃ気になります！更新楽しみにしてます!!!!!!! (2019年2月24日 3時) (レス) id: 7b2bfdb44e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：午睡 | 作成日時：2019年2月18日 19時
