愛を紡ぐ若造騎士�� ページ5
目の前に差し出されたギルさんの飲みかけ(素敵な笑顔オプション付き)グラス。
コレは所謂、間接キスというやつではなかろうか。
まだお付き合いだってしてないのにそんな…そんな…。
だが備え膳食わぬは男の恥じッ！！
ぶっちゃけ欲望に忠実な若い俺にはこの誘惑に耐えうる精神を持っていない！
血行が良くなって魅惑的に輝くあの熟れた唇に今すぐ噛みつきたい！
「アルマー？」
…いや何を考えている俺。
余りの嬉しさに間接キス一つでまるで一夜を伴にする前のごとき獣思考になってしまっていた。
そんな相手の飲んだグラスを飲むことで間接的に唇が触れ合ってしまう気がする現象に一喜一憂する歳でもなかろう。
そう。
アルマ・ウォン・ヴィクトリアは大人の男。
追加で言うならば紳士の代表ともいえる騎士の端くれ。
この程度のことで決して動揺などしないのだ。
さっきちょっとどもっちゃったけど。
あれノーカウントだから。
「おーい？」
大丈夫だ紳士俺。
この程度のこと乗り越えられなくてどうする。
男を見せろアルマ・ウォン・ヴィクトリア！
「そうですね。お味見に一口だけ。」
「大分固まってたなァ。」
先ほどより面白いものがあったのかさらに機嫌よく口角をあげるギルさんが視界いっぱいに映る。
躊躇なく差し出された琥珀色の液体のグラスが俺の両手に収まった。
意を決したようにグイッと一口飲むと、とても強いアルコールの香と口の中ではじける炭酸。
強い酒になれていない喉が熱くなり涙目になった。
「つよいれす…。」
何を戸惑っていたのか忘れるぐらい強かった。
喉が熱い。
これを好んで飲むギルさんが妙に大人なような気がしてちょっと悲しくなった。
まだガキだと揶揄われているようだ。
「そうなるよナー。はい水。」
熱い喉をいたわるように渡された水をゆっくり飲むと清涼感があってとてもいい。
この感覚は新鮮だ。
ホッと一息ついてクールダウンしてきた喉と体に満足していると悪戯っ子のような笑みを浮かべたギルさんと目が合う。
すると先ほど俺が飲んだハイボールのグラスへ見せつけるよう口を付けて飲む。
そして一言。
「うばっちゃったー。」
ワザとらしく唇をすぼめる姿は小悪魔だ。
直視できず両手で顔を覆った俺をケタケタ笑い、グラスをゆする。
何なんだこの生き物は。
天使で小悪魔とか俺を萌えで燃え尽きさせる気ですか？？
「ご感想は？」
「しゅきぃ…。」
語彙力は消えた。
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午睡(プロフ) - 空弥さん» ご感想ありがとうございます！早めの更新を心掛けて頑張ります！ (2019年2月26日 19時) (
レス) id: 3cc312a385 (このIDを非表示/違反報告)
午睡(プロフ) - ナッツさん» ご感想ありがとうございます！とっても励みになります…！ (2019年2月26日 19時) (レス) id: 3cc312a385 (このIDを非表示/違反報告)
空弥(プロフ) - 絡みがすごく可愛らしくて好みです……！作者様のペースで更新頑張ってください、応援してます (2019年2月24日 13時) (レス) id: 87c9fca00c (このIDを非表示/違反報告)
ナッツ(プロフ) - 好きです!!!最高です！続きめっちゃ気になります！更新楽しみにしてます!!!!!!! (2019年2月24日 3時) (レス) id: 7b2bfdb44e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：午睡 | 作成日時：2019年2月18日 19時
