第４０話 ページ42
月島side
黒「なあ、まずあんたは何者なんだ」
僕らを代表して、黒尾さんが口を開く
貴「質問を質問で返して悪いが、お前らはどう思う」
赤「人間と言いたいですけど、百年以上生きてその姿なら違いますよね
まして、おばばの話からしても」
そうだな、とAさんは苦笑した
木「俺は、あいつらに似てると思う
精霊っていうのに、空気が似ている」
木兎さんが珍しく神妙な顔をして言った
貴「当たらずも遠からず、といったところか
まず簡単に言えば、人外だ
だが、」
そこで言葉を切った
少しの間、言葉を探すそぶりをすると
貴「実を言うと、俺自身はっきりとはわからない
あの男が俺に施した儀式、術が一体なんであったのかがわからない
ただ木兎が言うように、精霊たちと存在が似通っているのは確かだ
あちら側に半分足を踏み入れていると思う」
ゆっくりと言葉を選びながら、考えながら答えてくれる
貴「精霊でもない、人間でもない、半端者っているのが俺だと言える」
紅茶を一口、口に含んで一息ついた
黒尾さんは考え込んでいる
思った以上に不明瞭な答えだったからかもしれない
でも、考えてみると、あの人自身が知らないことも多いのだとあらためて気づいた
貴「実を言うと、今、調べているんだ」
黒「調べてる？」
貴「そう」
この二日間、あの男が残したあらゆるものを調べていたらしい
自分のこと、そして、“悪魔の見初め子”のことを
貴「きっとあの男のほうが俺のことをよく知っているんだ
その過程には“悪魔の見初め子”のこともあるはずだと踏んでいる」
難しい顔をしながらつらつらと語る
貴「俺は経験則でなら語れるけど、お世辞にもその手の知識が乏しい
精霊とかは理屈じゃ語れないから資料に残っているものが少ない
あと魔術とか魔法とかの類は精霊と相性がすこぶる悪いから俺は専門外だしな」
それは少しわかるかもしれない
あの膨大な図書館の中には精霊に関するものは全く見つからなくて
でも、魔術とか、魔法とか、そういった類はなんとなく手が出し辛かった
ピンキーが興味を示していた本も伝承とか、歴史書とかが多い
読めるのかはわからないけど
木「なら、俺たちも調べようぜ！
俺は得意じゃないけど、赤葦とかならやれる！」
貴「やめとけ
あの手のは面倒なもんをくっつけていることが多いから」
そう言って笑ったあの人は幾分か空気が和らいでいた
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カゲロウ・イズ(プロフ) - 月影●○雷世さん» ありがとうございます！そういっていただけると嬉しいです。これからもお付き合いのほどよろしくお願いします。 (2017年3月24日 14時) (
レス) id: fb4b8f8897 (このIDを非表示/違反報告)
月影●○雷世 - 難しいから無理かなぁ？って見たけど続きが凄い気になる話しですね！！！はまりました！これからも頑張って下さい！ (2017年3月24日 14時) (レス) id: 3c6ba05b70 (このIDを非表示/違反報告)
睡蓮 - ほえー( °А°)そんな細かい設定が……。細かい設定があるの嬉しいです!! 続き楽しみです(*^^)ﾉｼ (2017年3月14日 9時) (レス) id: 2c0bf17531 (このIDを非表示/違反報告)
カゲロウ・イズ(プロフ) - 睡蓮さん» 受験、お疲れさまでした。いつも読んで下さり、ありがとうございます！とても励みになります。期待に応えられるよう、頑張ります！ (2017年3月13日 18時) (レス) id: fb4b8f8897 (このIDを非表示/違反報告)
睡蓮 - ﾌｵｫｫｫｫｫｵｵｵｵ!!!題名出てきたぁぁああ(°∀° )展開が！展開がァァアアア！！ ホントに俺好みです!!!! 受験が終わったんでこれから毎日見に来ます。これからも頑張ってください！けど、無理しないで下さいね?ではではﾉｼ (2017年3月13日 9時) (レス) id: 2c0bf17531 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：カゲロウ・イズ | 作成日時：2016年1月22日 23時
