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第34話 ページ36

赤葦side


俺たちがここにきて四日目の朝


黒「ツッキー、それ取って」

木「これうまいぞ、食ってみろよ」

赤「落ち着いてください、食べ物は逃げませんから」


恐ろしく普通の生活を送っている



それも、ごくごく普通の家庭が送るような……







そのことに恐ろしさを感じてしまう






違和感なく暮らしている今、この状況は









よくよく考えればおかしいことに気付いてしまった







貴「どうした、赤葦」

赤「あ、いえ」



ご飯を食べる手が止まっていた


木「赤葦、腹痛いのか?」


余計な心配ですよ、木兎さん


朝ご飯を食べて、片づけを手伝うと自由時間






俺は一人、裏庭へ向かった







裏にはの奥まったところに東屋がある


周りの木々や立地のせいで館からは見えにくい場所で





一人で考え事をするにはちょうど良かった








昨日、黒尾さんが月島を背負って広間に戻ってきたとき、血の気が引いた

よく見れば眠っているだけだったけど、やっぱり前のようなことがあるから不安だった


ソファに横たわる月島を見て、何を思ったのか木兎さんも寝てしまった

夜眠れなくなると起こそうかと思ったが、


黒「赤葦、」


黒尾さんのまっすぐな目に止められてしまった


黒「話がある」





その時の黒尾さんは怖かった








俺は思いっきり芝生に横たわった

こんなだらしない姿はみんなには絶対に見せられない


からかわれるのはごめんだ





昨日、黒尾さんから聞いたのは“悪魔の見初め子”の危険性

それを知ってしまった今、俺はここを出るか否かをより真剣に考えなければならない


きっと黒尾さんも同じことを考えている


実のところ、俺はほんの少しだけ、

ここを出て、四人で普通の暮らしをすることを考えてしまっていた






みんなで「おはよう」と言い、

それぞれ仕事に出かけ、

「ただいま」を言い、

食卓を囲む

たまには言い合いをして、

また眠って、朝を迎える





そんなことを考えていた




けど、





赤「それは無理かもしれないな」






今までのように何もなければよかった



けれども、月島が“悪魔の見初め子”だとわかってしまった


いつか俺たち三人もそれを実感する時が来る




いや、もしかすると木兎さんはわかっているのかもしれない

昔から第六感といえるようなものが冴えていたから





あれっ?



俺は最初、何を考えていたんだっけ


何かをおかしいと感じていた


それは何を?

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設定タグ:第三体育館組 , ハイキュー   
作品ジャンル:ファンタジー
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カゲロウ・イズ(プロフ) - 月影●○雷世さん» ありがとうございます!そういっていただけると嬉しいです。これからもお付き合いのほどよろしくお願いします。 (2017年3月24日 14時) (レス) id: fb4b8f8897 (このIDを非表示/違反報告)
月影●○雷世 - 難しいから無理かなぁ?って見たけど続きが凄い気になる話しですね!!!はまりました!これからも頑張って下さい! (2017年3月24日 14時) (レス) id: 3c6ba05b70 (このIDを非表示/違反報告)
睡蓮 - ほえー( °А°)そんな細かい設定が……。細かい設定があるの嬉しいです!! 続き楽しみです(*^^)ノシ (2017年3月14日 9時) (レス) id: 2c0bf17531 (このIDを非表示/違反報告)
カゲロウ・イズ(プロフ) - 睡蓮さん» 受験、お疲れさまでした。いつも読んで下さり、ありがとうございます!とても励みになります。期待に応えられるよう、頑張ります! (2017年3月13日 18時) (レス) id: fb4b8f8897 (このIDを非表示/違反報告)
睡蓮 - フオォォォォォオオオオ!!!題名出てきたぁぁああ(°∀° )展開が!展開がァァアアア!! ホントに俺好みです!!!!  受験が終わったんでこれから毎日見に来ます。これからも頑張ってください!けど、無理しないで下さいね?ではではノシ (2017年3月13日 9時) (レス) id: 2c0bf17531 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:カゲロウ・イズ | 作成日時:2016年1月22日 23時

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