第３３話 ページ35
木兎side
俺が小さい頃の話
まだ妹や家族と一緒にいたころの話だ
あの頃はとても小さな村に住んでいて、よく近所の子どもたちとイタズラとかして遊んでいた
俺は森の中を駆けまわるのが誰よりも得意だった
村の大人よりも森のことをよく知っていた
木の実がたくさんなる場所、獣の住処、山菜がたくさん撮れる場所、きれいな花が咲いている場所を知っていた
どんなに場所が変わったとしてもなぜかそれがわかった
俺が取ってきたものを見て妹や家族は喜んでくれていた
俺はなぜか天気とか、危ないことが起きるときとかがわかった
もう少しで雨が降るな、と思ったら、妹と家に帰った
そのうち、他のみんなも俺が家に帰ると、そそくさと片づけをし始めるようになった
危ないことは……、うーん、何て言ったらいいんだろう
ものが壊れそうなこととか、あの木は嵐が来たら折れそうだなとか、そんな些細なこと
大人たちも気づくけど、俺はその誰よりも早く気付いていたと思う
なぜかそういうことがわかった
なんでわかるかっていうと……
「〜〜〜」
声がするから
すぅー、ふわぁ
姿が見えるから
「ねぇ、お兄ちゃん、何見てるの？」
木「ん？あれだよ」
「何も見えないよ」
木「ほら、あの……」
お兄ちゃん、何言ってるの、変なの
妹に言われた
それ以来、俺は“そいつら”の声を、姿を
見るのを辞めた
そう日が経たないうちに村が襲われた
俺は盗賊たちに捕まって、あとは知ってのとおり
妹や家族、他の人たちの行方はわからない
どうしても知ろうとは思えない
かつて俺にいろんなことを教えてくれた“あいつら”なら教えてくれるかもしれないけど
知ろうとは思えないんだ
木「あっ、帰ってきた」
Aが帰ってきた
黒「あいつが？」
なぜかわかった
木「うん、そう」
俺が“悪魔の見初め子”
おばばが言っていた精霊
いつ出会えるのだろうと待ち望んでいたそれは今、俺の傍らにいた
そして、それはいつかいろんなことを教えてくれていた、
ずっと忘れていた“あいつら”に似ていた
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カゲロウ・イズ(プロフ) - 月影●○雷世さん» ありがとうございます！そういっていただけると嬉しいです。これからもお付き合いのほどよろしくお願いします。 (2017年3月24日 14時) (
レス) id: fb4b8f8897 (このIDを非表示/違反報告)
月影●○雷世 - 難しいから無理かなぁ？って見たけど続きが凄い気になる話しですね！！！はまりました！これからも頑張って下さい！ (2017年3月24日 14時) (レス) id: 3c6ba05b70 (このIDを非表示/違反報告)
睡蓮 - ほえー( °А°)そんな細かい設定が……。細かい設定があるの嬉しいです!! 続き楽しみです(*^^)ﾉｼ (2017年3月14日 9時) (レス) id: 2c0bf17531 (このIDを非表示/違反報告)
カゲロウ・イズ(プロフ) - 睡蓮さん» 受験、お疲れさまでした。いつも読んで下さり、ありがとうございます！とても励みになります。期待に応えられるよう、頑張ります！ (2017年3月13日 18時) (レス) id: fb4b8f8897 (このIDを非表示/違反報告)
睡蓮 - ﾌｵｫｫｫｫｫｵｵｵｵ!!!題名出てきたぁぁああ(°∀° )展開が！展開がァァアアア！！ ホントに俺好みです!!!! 受験が終わったんでこれから毎日見に来ます。これからも頑張ってください！けど、無理しないで下さいね?ではではﾉｼ (2017年3月13日 9時) (レス) id: 2c0bf17531 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：カゲロウ・イズ | 作成日時：2016年1月22日 23時
