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第29話 ページ31

Aside

あの子たちは起きただろうか

愛しい、いとしい我が同胞

そして、希望の光よ




いつもの薄汚れたローブを纏い、人込みを抜けていく

何も変わらない賑わい



その中に混じる不穏な影……



俺はできるだけ気配を周囲に溶け込ませ、何気なく通り過ぎる


今、見つかるわけにはいかない

面倒を起こすわけにはいかない


守らなければ


あの子たちだけは

「」のためにも……








どうやら気づかれたらしい

鼻の利く連中だ


?「と、わいら、、いと、、、む、ん」


微かに聞こえる声


チッ、作られた奴らか


いら立ちまぎれに舌打ちが漏れる



“彼女ら”に力を借り、姿をくらましつつ、駆ける


周りを巻き込まないために移動する必要があった

街を離れ、森を目指す


そして、


「まったく、面倒しか起こらんな」


ざっざっ、


「この俺に挑むとは、、、命知らずめ
 今なら見逃してやる
 すぐさま居ね(いなくなれ)


俺は腰に手を回した



目の前には異形の姿をした人の形をした何か



よくもまあこんな姿で人に紛れていたものだ

目くらましの一つでもかければ、いくらでもごまかしは利くが……



そんなことを考えていると、“何か”が飛びかかってきた

悪臭を放ちながら、鋭い爪を走らせてくる

紙一重で躱しながら、短刀を抜き、一突き


ジュワッ


気味の悪い音とともに肉が削げ落ちる


俺の短刀にはそんな機能はなかったはずだが

おそらく鉄が弱点か

それとも、



考えをめぐらす暇なく襲い掛かってくる“それ”

躱し続けながら観察すると、“それ”はどす黒い液体を零しながら、肉が解け落ちいく


「失敗作か」


だが、あの液体はまずいな

触れるとこちらの皮膚もただれてしまう








しかたない


俺は深呼吸をすると

ローブの内側に手を突っ込み、取り出した


「悪いが、あまり時間をかけていられないんだ」


咆哮が聞こえる

獣のようなうなり声



俺はその中へ飛び込んでいった

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設定タグ:第三体育館組 , ハイキュー   
作品ジャンル:ファンタジー
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カゲロウ・イズ(プロフ) - 月影●○雷世さん» ありがとうございます!そういっていただけると嬉しいです。これからもお付き合いのほどよろしくお願いします。 (2017年3月24日 14時) (レス) id: fb4b8f8897 (このIDを非表示/違反報告)
月影●○雷世 - 難しいから無理かなぁ?って見たけど続きが凄い気になる話しですね!!!はまりました!これからも頑張って下さい! (2017年3月24日 14時) (レス) id: 3c6ba05b70 (このIDを非表示/違反報告)
睡蓮 - ほえー( °А°)そんな細かい設定が……。細かい設定があるの嬉しいです!! 続き楽しみです(*^^)ノシ (2017年3月14日 9時) (レス) id: 2c0bf17531 (このIDを非表示/違反報告)
カゲロウ・イズ(プロフ) - 睡蓮さん» 受験、お疲れさまでした。いつも読んで下さり、ありがとうございます!とても励みになります。期待に応えられるよう、頑張ります! (2017年3月13日 18時) (レス) id: fb4b8f8897 (このIDを非表示/違反報告)
睡蓮 - フオォォォォォオオオオ!!!題名出てきたぁぁああ(°∀° )展開が!展開がァァアアア!! ホントに俺好みです!!!!  受験が終わったんでこれから毎日見に来ます。これからも頑張ってください!けど、無理しないで下さいね?ではではノシ (2017年3月13日 9時) (レス) id: 2c0bf17531 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:カゲロウ・イズ | 作成日時:2016年1月22日 23時

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